わが国における2階運転席・前面展望車の歴史は，名鉄7000系「パノラマカー」から始まりました．本特集では，編成の最前部が旅客席であるこの仕様を持った車両を，その創始から調べ上げ，メカニカルな部分もビジュアルに解説いたします．一様に2階運転席と言っても，完全2階式か，高運転台の変形か，またはその中間かと，いくつかの形態があります．このたびは名鉄・小田急の実地取材が叶い，展望室の見付けから運転席の着席姿勢，各運転操作機器の構造，さらには衝突安全性に至るまで，前面展望車の気になる部分をクローズアップすることができました．現役車は，小田急「VSE」と「GSE」，そしてJR九州の「あそぼーい！」のみとなってしまいましたが，ここに今までの全形式をご覧いただくことにいたしましょう．

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