『鉄道ファン』について

1661年7月号

▲『鉄道ファン』創刊号表紙

『鉄道ファン』は,昭和36(1961)年6月創刊の鉄道趣味誌です.昭和30年代,高度成長期に向けた当時の鉄道界は,カラフルでざん新なスタイルの車両が多数登場し,社会的にも大きな話題を振りまいていました.そのような中,鉄道趣味もいよいよ深まりを見せ始め,「鉄道友の会」から新たにビジュアルを中心とした雑誌創刊の気運が高まりました.そこで登場したのが本誌『鉄道ファン』です.

 創刊号(1961年7月号)から5年間,創刊60号(1966年6月号)までは,編集は鉄道友の会にゆだねられておりましたが(発行・発売は交友社),61号(1966年7月号)からは,編集・発行ともに交友社が担当する現在の形態となり,平成23(2011)年2月には創刊600号,同年5月には50周年記念号を迎えました.

 本誌は,創刊時のテーマでもあったビジュアル中心の内容というスタイルを一貫しており,その時々の,話題の車両・列車をグラフィックに,そして,専門家・技術者による解説を付して,あらゆる角度から「鉄道」をとらえるべく誌面作りを行なっております.また,鉄道友の会の全国組織を生かし,日本各地からのニュース記事を取り扱い,さらには鉄道先進国であるヨーロッパ各地の鉄道事情も多数盛り込んで参りました.

 時代に応じて内容に変化(進化)も見られますが,新車ガイドやPOST,研究記事であるREPORT,グラフページのフォトサロンなどは,創刊時から今まで続く本誌の根幹で,その視点と方向性は,多くの読者から長らく支持を得ております.

 単行本にも勝るとも劣らない「特集」を巻頭に配する誌面作りは,本誌の大きな特徴です.話題の出来事をとらえるのはもちろんですが,これから話題になりそうな事象を取り上げるのも忘れてはおりません.かつては蒸気機関車,そしてエル特急にブルートレイン,今では新幹線が多く取り上げられています.

 知識豊かなファンからは,本誌中面の連載,テーマ記事が人気を得ております.こうした記事は単一形式を深く追求するのが特徴で,これまでに描かれなかった事実も多数,これら連載などから見いだされて参りました.

 このように,鉄道趣味にまつわるさまざまな出来事を1冊にまとめ,毎月発行しているのが『鉄道ファン』です.発売日は毎月21日(22日以降の地域もあります),定価は本体1046円(+税)ですが,手帳やカレンダー,車両配置表などの付録が付く特大号は本体1139円(+税)となります.全国書店で発売しております.