東京急行電鉄 旧3000系 前編

元号が昭和から平成に変わったころ,関東圏の大手私鉄では,つりかけ駆動の営業用車両はだいぶ数を減らしていましたが,東京急行電鉄(現,東急電鉄)の目蒲線(現,目黒線・東急多摩川線)や池上線では,おもに昭和の初期から戦後につくられた古めかしい電車が活躍を続けていました.これらをよく観察すると,実に多種多様で,一括して「旧3000系」とも呼ばれていました.それから30年が経過した今,旧3000系をほうふつとさせる装いを復刻させた1000系1013編成旧3000系「緑の電車」ラッピング列車が,池上線や東急多摩川線で運用に就き,相変わらず旧3000系の人気が高いことがうかがえます.
 ここでは,なつかしい旧3000系に焦点を当てて振り返り,とくに,平成の時代まで残った各形式を詳述,貴重な写真も惜しみなく掲載いたします.なお,今回は前編として,旧3000系の概要とデハ3450形を取り上げます.デハ3450形が室内外更新工事を終えてから引退,全廃となるまでについて,デハ3500形などは,次回掲載いたします.ご期待ください.

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鉄道ファン2020年8月号表紙

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