大井川鐵道では,2020(令和2)年9月に発生した「台風15号」の被害により,バスによる代行運転を行なっている,大井川本線 家山—千頭間のうち,家山—川根温泉笹間渡間について,2023(令和5)年10月1日(日)から運転を再開すると発表した.あわせて,同日に大井川本線のダイヤ改正を実施する.
改正ではSL列車を増発し,SL急行“かわね路号”2往復(現行1往復),「きかんしゃトーマス号」2往復の態勢にするとともに,最大あわせて6往復までの運転を検討する(運転本数は日によって異なる).
速達性を持たせた新たな種別として,「快速急行」と「区間急行」を新設する.「快速急行」は毎週金曜日と利用が見込まれる日に上下各1本運転する.時刻は新金谷15:13分発 家山行き(途中停車駅:福用)と家山16:00発金谷行き(途中停車駅:福用,新金谷)とする.「区間急行」は全日夜間帯に上り1本を運転する.時刻は川根温泉笹間渡20:08発 金谷行き(途中停車駅:家山,代官町,新金谷)とする.いずれも乗車時の特別料金は発生しない.
改正後の金谷—川根温泉笹間渡間の電車運転本数(最大運転時,「きかんしゃトーマス号」を除く)については,SL列車が下り3本・上り(家山発)1本,EL列車が上り2本(うち1本は家山でSL列車と接続),金谷—川根温泉笹間渡間の電車が下り4本・上り5本(うち上下各1本は家山始発,上り1本は区間急行),金谷—新金谷間の電車が下り3本・上り2本となる.また,井川線についても同日にダイヤ改正を実施する.
大井川本線の代行バスについては被災以来,大井川鐵道が「鉄道の代替輸送」として運行してきたが,10月1日(日)からは,川根本町が運行主体となる「川根本町コミニュティーバス」が担当する.なお,運行受託は大井川鐵道のグループ会社である大鉄アドバンスが行なう(川根本町のページ参照).
また,奥大井湖上駅をはじめとした奥大井地区周遊用に,新金谷9:30発のSL列車“南アルプス号”への乗車と家山駅前から千頭・接岨峡温泉方面に運行する専用バスと復路のバス,SL列車乗車がセットとなった募集形企画旅行商品(ツアー商品)の販売も予定している(詳細は後日発表).
このほか,「大井川周遊きっぷ」「大井川本線フリーきっぷ」の販売をそれぞれ9月29日(金)および30日(土)から取りやめる.
詳しくは,大井川鐵道のページに掲載されている.
画像はいずれも大井川鐵道のページから