阪神電気鉄道では,駅ホームからの転落事故などを防止する対策として,神戸三宮駅2番線ホームに可動式ホーム柵を設置すると発表した.
神戸三宮駅では,2021(令和3)年春ごろの完成に向け,1番線ホームと3番線ホームに可動式ホーム柵の設置工事が進められているが,2番線ホームに停車する阪神車両と近鉄車両については,1車両当たりの車両長と乗降扉数が異なる(阪神車両:約19m3扉,近鉄車両:約21m4扉)ため,可動式ホーム柵を設置する場合,必要となるホーム柵開口幅は最大約13mとなる.
しかし,1番線ホームと3番線ホームに設置する引き戸形ホーム柵は対応できる開口幅が最大約4mであり,また昇降ロープ式ホーム柵であっても対応できる開口幅は最大約10mであるなど,既存の可動式ホーム柵では技術的に設置が困難となっていた.
このため,新形ホーム柵などの設置の可能性を継続して検討したところ,昇降ロープ式ホーム柵で,ロープの素材がカーボンストランドへ改良されたものであれば,開口幅が最大約13mであっても対応可能であり,ホーム柵の柱も問題なく配置できることが検証できたため,1番線ホームと3番線ホームに続いて2番線ホームへの設置が決定した.
設置工事は,2020(令和2)年度から着手し,2022(令和4)年春ごろの完成を予定している.
写真・画像はすべて阪神電気鉄道のニュースリリースから