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JR北海道,2020年度事業計画を発表

JR北海道 H100形量産車

写真:JR北海道H100形量産車  加藤 勝撮影  苗穂運転所にて  2019-12-13(取材協力:JR北海道)

JR北海道は,2020(令和2)年度事業計画を発表した.

JR北海道キハ261系

写真:JR北海道キハ261系 加藤 勝撮影

 輸送施設の安全性の向上については,車両故障対策として,H100形の新製によるキハ40形の置換えやキハ261系の新製投入,789系などの重要機器取替え工事を進める.軌道設備については,引き続き,橋枕木の合成枕木化やロングレール化などによる軌道強化を進める.電力・信号・通信設備については,函館線・室蘭線の運行管理システム更新や,踏切設備の整備と更新を実施する.
 また,冬期間の安全輸送の確保として,除雪機械と列車の衝突や除雪作業員の触車事故などの事故防止や,気象情報の早期把握と確実な予防除雪に取組む.さらに効率的な除雪体制の整備として,排雪モータカーロータリーなどの除雪機械の更新のほか,新形ラッセル気動車を新製し各種試験を行なう.

JR北海道733系3000番台

写真:JR北海道733系3000番台  編集部撮影  札幌運転所にて  2014-6-16(取材協力:JR北海道)

 経営基盤の強化では,鉄道運輸収入の拡大に向け,2020(令和2)年3月のダイヤ改正で実施した快速“エアポート”の毎時5本化や,特別快速・早朝列車新設で向上した利便性を,道外・海外の利用客へ広くPRすることで,新千歳空港アクセス需要のさらなる取り込みを図る.また,都市間輸送については,「お先にトクだ値」の設定・期間の拡大や,航空会社との連携などにより利用促進を行なう.さらに,ウポポイ(民族共生象徴空間)の開業を受け,特急列車停車本数を拡大した白老駅の利用促進を強化するとともに,北海道鉄道開通140年にあわせた記念企画を進める.
 業務運営の効率化と経費削減策として,旅行業の販売体制の見直しや遠隔地でもオペレータと話しながらきっぷを買うことができる「話せる券売機」の設置駅の拡大,分岐器検査装置の導入を進める.また,利用の少ない駅の見直し,副本線や不要ホームなどの使用頻度の低い設備の使用停止・廃止を引き続き進める.さらにロングレール運搬車の導入によるレール交換作業の効率化を図るなど,コスト削減を進める.

キハ40 1790「山明」号

写真:キハ40 1790「山明号」  加藤 勝撮影  苗穂工場にて  2019-9-6(取材協力:JR北海道)

 観光列車については,キハ40形「山紫水明」シリーズを用いた“花たび そうや”号の運転や,東急との共同事業である「THE ROYAL EXPRESS」の運転,多目的車両として新製されるキハ261系5000番台の活用などにより,地域と連携したにぎわい作りによる新たな観光需要を創出する.札幌圏輸送の将来に向けた基盤強化については,「北海道ボールパークFビレッジ」の開業に向け,北広島駅の改修とアクセス輸送の検討を進めるとともに,請願駅の新設に向けた関係者との協議や新千歳空港アクセス強化の課題解決に向けた検討を進める.さらに,自治体からの要望による新駅の設置を検討する.

JR北海道 H5系

写真:JR北海道H5系  編集部撮影  函館総合車両基地にて  2014-11-20(取材協力:JR北海道)

 北海道新幹線については,安全・安定輸送の確保に向けて,青函共用走行区間の輸送安全確保と効率的なメンテナンスを実施するため,JR貨物など関係機関と協議を実施し,引き続き必要な保守間合いを確保する.新函館北斗—新青森間の収益の確保については,JR東日本などと連携したプロモーションや,「えきねっとトクだ値」の設定,函館発の青森・盛岡・仙台への日帰り旅行商品や道内各地発の東北・関東への宿泊パック商品の継続などに取組む.加えて同区間における,新幹線の速達性を活かした貨客混載事業の実施に向けた検討と準備を進める.
 札幌延伸に向けては,札幌駅11番線ホーム新設工事や駅の新幹線高架橋・幹在乗換えこ線橋の詳細設計への着手,函館本線倶知安駅・長万部駅における支障移転工事などを進める.また,新幹線乗務員の自社養成に向けた準備や,札幌開業時の在来線の輸送体系・業務運営体制などの検討を行なう.さらに貨物列車との共用走行に起因する課題の抜本的な解決に向け,引き続き具体的な検討を進める.
 青函トンネルについては,先進導坑の変状への対応や変電所設備などの老朽化が進むトンネル関連施設への対応について,費用負担や施工体制などの課題解決に向け,関係機関の協力のもと取り組む.また同区間の速度向上については,特定時期における時間帯区分方式による運行に向け必要な運行管理システムの改修や運行体制の準備を進め,最高時速210kmの営業運転を実施する.
 持続可能な交通体系の構築では,札沼線の北海道医療大学—新十津川間について,2020(令和2)年5月7日(木)に鉄道事業を廃止しバス転換を実施する.日高本線の鵡川—様似間については,沿線各町と鉄道事業廃止後のバス路線などについて協議を進めているが,沿線自治体からJR北海道への支援内容などについて最終的な合意を得る.留萌本線深川—留萌間,根室本線富良野—新得間については,地域の足となる新たなサービスへの転換の合意に向け,引き続き地域の理解が得られるよう取組を進める.
 このほかの「利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要な線区」については,監督命令にもとづき,アクションプランの推進と検証を行なう.また,第2期のアクションプランとして,「事業の抜本的な改善方策についての検討」に資する,3年間の具体的取り組みを計画する.また,線区を持続的に維持する仕組などの構築に向け,関係者と検討・協議を進めるとともに,所要の法改正に繋げるために,アクションプランの取組を進める.