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JR東日本,ICTなどの先端技術を活用したスマートメンテナンスを導入

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2019年12月10日掲載
JR東日本キヤE193系「East i-D」

写真:JR東日本キヤE193系「East i-D」  編集部撮影  新津にて  2002-7-3
※写真はイメージです.

JR東日本では,ICTなどの先端技術を活用したスマートメンテナンスを導入することで,CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)を実現し,安全・安定輸送のさらなるレベルアップや将来の労働人口の減少を見据えた働き方改革を推進すると発表した.

JR東日本,ICTなどの先端技術を活用したスマートメンテナンスを導入

 この一環として,電気・軌道総合検測車「East i」搭載のカメラで撮影された電線や架線金具を,AIを用いて自動で良否判定する架線設備モニタリングシステムを導入する.
 現在,架線設備の状態を確認する検査については,線路に載せた高所作業車を使用して,夜間に電力係員が至近距離からの確認を1年に1回実施している.この検査の一部省力化と品質向上を図るため,「East i」に搭載したカメラで架線設備を撮影し,AIにより電線や架線金具の良否を自動で判定するシステムを開発した.2021(令和3)年度から在来線を対象に導入されるほか,列車本数の多い首都圏線区は,営業車を使用したモニタリングも検討している.

JR東日本,ICTなどの先端技術を活用したスマートメンテナンスを導入

 また,き電線のメンテナンスについては,現在,電力係員が接続部のある現場を巡回し,線路沿線からサーモカメラによる温度測定検査を実施しているが,2019(令和元)年1月からは新たに,接続部の温度を自動測定する無線式センサを活用した検査手法を導入.常磐線,総武線,根岸線の約4000ヵ所へ導入を進めており,作業の安全性・効率性向上と品質向上を図っている.

JR東日本,ICTなどの先端技術を活用したスマートメンテナンスを導入

 このほか,信号設備(電気転てつ機・軌道回路装置・信号機・踏切保安装置など)にIoTセンサを設置し,センサから得られる各種データを遠隔で監視するための「信号設備モニタリングシステム」を導入する.収集したデータはクラウドに蓄積し,指令所やタブレット端末などで必要な時に,容易に閲覧できる仕組を構築する.これにより,夜間に現地で実施している検査の一部をリモートで実施できるほか,設備故障時に現地まで行くことなく設備データを詳細に確認することができるとしている.

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 さらに蓄積したデータをAIで解析することで設備の健全性を自動で診断し,故障を予測するための技術開発を行なっており,信号設備のうち,首都圏の一部に設置されている最新形のESII形電気転てつ機(計533台)には,転換データを蓄積する「転てつ機モニタ装置」を導入.データをAIで解析し,故障の兆候を把握した場合に指令所などに故障予測アラームを出力する.
 今後,実運用による検証を通じて故障の未然防止に取り組むとしている.

写真は特記以外JR東日本のニュースリリースから