鉄道ファン2024年12月号(通巻764号)
『鉄道ファン』2024年12月号
2024年10月21日発売
特別定価1350円(税込)
鉄道ファン2024年12月号
2024年10月21日発売
特別定価1350円(税込)
鉄道ファン2024年12月号(通巻764号)
特集 211系顔の電車たち
目次を見る
アンケートdeプレゼント

南海,九度山駅に「おにぎりスタンド」・高野下駅に「駅舎ホテル」を整備

南海,九度山駅に「おにぎりスタンド」・高野下駅に「駅舎ホテル」を整備

▲九度山駅「おにぎりスタンド」整備イメージ(改札内)

南海電気鉄道は,高野線の九度山駅に「おにぎりスタンド」を,高野下駅に「駅舎ホテル」をそれぞれ整備すると発表した.

 同社は,中期経営計画「共創136計画」において「インバウンド旅客をはじめとする交流人口の拡大」を掲げており,高野山麓エリアにある高野山への参詣道やトレッキングルートを歩いてもらうといった,高野山観光の新たな楽しみ方・過ごし方を提案することで,高野山と同エリアへの新たな利用客の増加と回遊性向上に取り組む.あわせて「インバウンド需要のさらなる獲得」や「訪れるべき場所の創出」に向けた各種取組の一環として事業をすすめる.

南海,九度山駅に「おにぎりスタンド」・高野下駅に「駅舎ホテル」を整備

▲九度山駅改修イメージ(改札外)

 九度山駅の「おにぎりスタンド」については,駅とその周辺を一体的にリノベーションする.施設名称は「くど」とし,京ことばで「かまど」を意味する「おくどさん」と地名の「九度山」を組み合わせた.ホームから見える店内には「かまど」を3台設置し,おにぎりなどを提供する.また,駅舎横の倉庫をリノベーションし,かつて南海で活躍した電車の部品や,難波駅に設置されていた路線図を内装として活用する.さらに列車と九度山の景色が楽しめるデッキをホームに隣接して整備する.

南海,九度山駅に「おにぎりスタンド」・高野下駅に「駅舎ホテル」を整備

▲高野下駅「駅舎ホテル」整備イメージ

 高野下駅の「駅舎ホテル」については,大正建築の近代化産業遺産である駅舎をリノベーションし,関西初となる「駅舎ホテル」を,歴史ある参詣道で高野山頂を目指すトレッキング拠点として整備する.施設名称は「the EXPerience station inn Koya-shita(仮称)」で,のどかな自然に囲まれた客室から,不動谷川やホーム,列車を眺めることが可能.また,「駅舎ホテル」でも南海電車の部品を内装として活用する.
 このほか,地元住民などと協働して,両駅周辺での食事・宿泊・情報発信などの拠点機能の充実に取り組むことで,参詣道歩きの出発点としてのにぎわいの復活を目指すとしている.すでに両駅とも改修に着工しており,2019(令和元)年11月初頭の開業を目指して準備を進めている.

このページを
シェアする