JR東海は,2018(平成30)年3月10日(土),「N700S」確認試験車を浜松工場で報道陣に公開した.
今回公開された「N700S」確認試験車は「J0」編成で,1号車から743-9001
前面形状は,N700系シリーズの先頭形状をさらに進化させ,左右両サイドにエッジを立てた「デュアルスプリームウィング形」となっている.前照灯は,新幹線で初めてLEDを採用した.
駆動システムの大幅な小形・軽量化を実現し,床下機器配置の最適化により,16両編成の基本設計をそのまま用いて12両,8両など,さまざまな編成長の車両とすることができる「標準車両」と位置づけられている.
インテリアデザインは,ビジネスや観光など幅広い乗客のニーズに対応するため,機能性を考慮しつつ,くつろげる空間となるよう柔らかな曲面を採用.グリーン車では「ゆとりある空間と個別感の演出」を,普通車では「機能的で快適な空間」をコンセプトとしている.
普通車は空調吹出口が側面パネルと一体化されて,座席には肘掛け先端にコンセントが設置され,全座席から電源が利用できるようになっている.
グリーン車は,窓側の座席ごとに荷棚と一体化した大形の側面パネルが設置され,N700系の「シンクロナイズド・コンフォートシート」からさらに進化した座席が採用されている.
「N700S」確認試験車は,3月20日(火)から東海道新幹線で試運転を開始し,営業車両に反映する新技術の最終確認を行なう.量産車は,2020(平成32)年度に営業運転に投入される予定.
写真はいずれも編集部撮影 浜松工場にて 2018-3-10(取材協力:JR東海)