写真:JR東海N700S量産車 目黒義浩撮影 小田原—熱海間にて 2020-10-25
JR東海は,東海道新幹線における保守作業の業務効率化と安全性向上を目的とした「線路開通システム」の開発したと発表した.

▲現在の保守用車入換の概要
東海道新幹線では,軌道や電気設備などの保守作業のために毎晩約50編成もの保守用車を運用しており,駅での方向転換や番線変更といった「入換」作業が頻繁に行なわれている.
現状の運用では,日中に保線所員が手作業で各駅の線路配置にあわせた入換計画を作成しており,多大な知識と経験が求められている.夜間の作業においても,現地の作業責任者が通話装置を通じて駅係員に線路開通を要請し,それを受けた駅係員が事務室で分岐器を操作するなど,多くの係員による相互確認と繰り返し作業が必要な状況にある.
新たに導入される「線路開通システム」は,これら日中や夜間の業務を大幅に刷新するもの.日中の計画作成においては,保守作業の計画に基づき入換計画を自動で作成することが可能となる.これにより,計画案の作成や駅係員との相互確認に要する時間は約8割削減される見込みであり,人の注意力に頼る部分を減らすことでヒューマンエラーの防止と安全性向上を図る.
▲入換作業の改善(夜間)
夜間の入換作業については,作業責任者が手元のタブレット端末を用いて,計画にもとづいた分岐器操作を直接実施できるようにする.この仕組みにより,駅係員との相互確認や駅係員による操作そのものが削減される.
システム上,計画された順番でしか操作できない制御を設けることで誤操作を防止しつつ,複数の保守用車を同時に入換することも可能となり,作業の待ち時間短縮にも寄与する.
JR東海は,これまで個人の注意力に依存していた工程をシステム化することで,さらなる安全性の担保と業務改革を進める.
本システムの運用開始は,2029(令和11)年7月を見込んでいる.
一部画像はJR東海ニュースリリースから













