鉄道ファン2026年2月号(通巻778号)
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東武鉄道・台湾鉄道,友好協定締結10周年記念式典を台北駅で開催

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東武鉄道・台湾鉄道,友好協定締結10周年記念式典を台北駅で開催

▲記念式典のようす

東武鉄道と国営臺灣鉄路股份有限公司(台鉄)は,友好協定締結から10年目の節目にあたる2025(令和7)年12月18日(木),台湾の台北駅で記念式典を開催した.

東武鉄道・台湾鉄道,友好協定締結10周年記念式典を台北駅で開催

▲台北駅前に展示された「日光詣スペーシア」

 両社は2015(平成27)年の協定締結以来,鉄道を軸とした観光振興や社員交流を継続してきたが,今回の式典はその交流の歩みを振り返るとともに,両者のさらなる発展を祈念する場となった.
 式典は,台北駅東門広場に展示された東武鉄道の100系「日光詣スペーシア」の先頭車両(101-1号車)の前で執り行なわれた.車両は「スペーシア」の中で最初に製造されたトップナンバーにあたり,10周年を記念して同駅での展示を開始した.
 会場では台湾で祝賀の際に披露される「獅子舞」が節目を彩り,日本伝統の「鏡割り」も行なわれた.出席者には,東武鉄道の蒸機が走行する鬼怒川線沿線産の米「SL大樹米」を使用したオリジナル日本酒「車窓」が振る舞われ,日台交流協会の片山代表や台湾政府の陳交通部長をはじめ,多数の来賓が両社の節目を祝った.

東武鉄道・台湾鉄道,友好協定締結10周年記念式典を台北駅で開催

▲台北駅前に展示された「日光詣スペーシア」

 今後の展開として,両社は蒸機事業に関する技術交流の協議を進めている.東武鉄道が日本国内で培ってきた「鉄道産業文化遺産」の保存・活用に関する技術を,海を越えて台湾の蒸機保存へと継承していく狙いがある.
 また,日本国内でも現役の「日光詣スペーシア」に10周年記念ロゴを装飾した列車を運行し,双方で交流人口の促進を図る.
 東武グループ全体では,東武動物公園と六福村,金谷ホテルと圓山大飯店など,すでに8件におよぶ台湾現地機関・企業との連携を進めており,中期経営計画にもとづく重点戦略としてインバウンド観光の活性化を一層加速させる方針としている.

画像はすべて共同ニュースリリースから

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