写真:しなの鉄道SR1系 豊野—牟礼間にて 2020-7-4 徳永 靖撮影
しなの鉄道は,2026(令和8)年3月14日(土)の始発から,交通系ICカード「Suica」のサービスを開始すると発表した.
サービス開始にともない,しなの鉄道全線全駅で「Suica」と相互利用可能な交通系ICカード,地域連携ICカード「KURURU」などが利用可能となるほか,しなの鉄道全線全駅とJR東日本の首都圏Suicaエリアを「Suica」1枚で利用できるようになる.
駅には,軽井沢駅と上田駅にSuica対応の自動改札機を,ほかの駅には簡易Suica改札機を設置する.あわせて,全線全駅で「モバイルSuica」の利用も可能となり,「モバイルSuica定期券」についても,3月14日(土)5時から販売を開始する予定.
サービス開始にあわせて,ICカード乗車券として利用する場合に適用されるIC運賃(1円単位)を普通旅客運賃に導入する.また,きっぷの運賃については,消費税の転嫁方法を現行の四捨五入から切り上げに変更し,実施運賃の改定を行なうが,通勤・通学定期券の運賃は現行と同額とする.
Suicaの販売は,3月14日(土)から軽井沢・小諸・上田・屋代(しなの鉄道線)・長野(しなの鉄道きっぷうりば)・豊野(北しなの線)の各駅窓口で行なう.Suica発売駅を除く駅窓口でのきっぷの発売などの営業は,前日の3月13日(金)をもって終了する.自動券売機などの取替えにともない,軽井沢駅・小諸駅・上田駅・屋代駅の駅窓口と自動券売機でのクレジットカード決済による乗車券類の発売も,3月13日(金)をもって終了する.
利用状況などから,サービス導入前日の3月13日(金)をもって,一部の乗車券類や「お得なきっぷ」の発売を終了し,デジタルチケット化を行なう.発売を終了するおもな乗車券類には,往復乗車券,普通回数乗車券,千曲川きっぷ(6枚つづり),軽井沢・長野フリーきっぷが含まれる.なお,普通回数乗車券の身体障害者割引・知的障害者割引・精神障害者割引・通学用割引の回数券は継続発売する.
駅窓口での「お得なきっぷ」については,3月14日(土)からは駅に行かずに購入できるデジタルチケットでの販売を開始する.
▲「どこトレ」画面イメージ
しなの鉄道の「第5次中期経営計画」に掲げるサービス水準維持・向上の取組みとして,駅における無人時間帯の情報提供体制を充実させる.
列車の運行に遅れや運休,または遅れが見込まれる場合の情報配信体制は,2025(令和7)年10月からJR東日本アイステイションズに情報配信業務を委託し,強化している.さらに,JR東日本が提供するサービス「どこトレ」に,しなの鉄道線・北しなの線を対象路線として加える.これにより,利用客は駅に行かなくても,列車走行位置や運休,時刻表情報などをパソコン・スマートフォンなどから確認が可能となる.
▲「駅案内用モニター」画面イメージ
「どこトレ」などのサービス開始は,2026(令和8)年1月下旬ごろの予定.また,駅係員がいない時間帯でも運行状況(遅れ,運休など)の案内や,自然災害発生時に防災情報も配信する「駅案内用モニターシステム」も設置する.
一部画像はしなの鉄道ニュースリリースから











