
大阪市高速電気軌道は,中央線の夢洲駅が2025(令和7)年度「グッドデザイン賞」を受賞したと発表した.
夢洲駅は,「大阪・関西万博」の会場直結の駅として,2025(令和7)年1月19日(日)に開業した.「移世界劇場」をデザインコンセプトとし,「動きで魅せるいのちの多様性」や「日本の技術と文化を紡ぐ未来」を表現することで,大阪とともに走ってきた大阪市高速電気軌道ならではの「生きる=動くこと,移動の魅力を発信する駅」を創り上げている.
コンコースやホーム階は,日本の鉄道の正確性や技術力の結集である運行ダイヤ図や日本文化である折り紙をモチーフとした「折り紙天井」で構成されている.「折り紙天井」は,多様な人々の動きを柔らかく映す鏡面となっており,移世界へ導くゲート照明や,全長55mの大形デジタルサイネージと連動した空間演出を行なっている.

写真:夢洲駅ホーム 松本洋一撮影 2024-10-31(取材協力:大阪市高速電気軌道)
アルミニウムを折り紙状に折った天井により,空間の奥行き方向に向かって光や人の影が映り込み,天井が空間演出に参加している点や,天井空間の効果が,人の多寡にかかわらず同様の体験を提供できている点,壁面を使った大形デジタルサイネージと連動して色が変わる演出など,駅コンコースという長さがある空間のデザイン可能性を示している点が評価された.
特記以外の画像は大阪市高速電気軌道WEBサイトから