
▲工事箇所
JR北海道は,千歳線の新札幌高架橋耐震補強工事に着手すると発表した.
1973(昭和48)年に開業した新札幌高架橋は,1983(昭和58)年よりも以前の設計基準で建設された耐震補強を必要とする高架橋に該当し,国の通達により耐震補強に努めることとなっている.この通達による耐震補強には,補助制度を活用できることから,国や北海道,札幌市と調整を進めてきた.
耐震補強工事では,支障となる商業施設(1,2,3,4号館)を撤去するほか,高架橋柱158本と橋脚1基について,鋼板巻き補強を行なう.

▲駅入口ファサードのイメージ
耐震補強工事にあわせて,新しい新札幌の玄関をイメージとした駅デザインとすることに加え,駅のリニューアル工事も実施する.
駅デザインについては,新しい新札幌地区との一体感と連続性を演出し,新しい新札幌の玄関をイメージし,周辺地域の素材を活用し,木やレンガ調でぬくもりを感じる空間づくりとする.

▲改札外コンコースのイメージ
リニューアルでは駅出入口の扉を改札側に移動し,通行可能な幅を拡張することで,朝夕の混雑緩和を図る.改札外コンコースの通路幅と面積を拡張し,スムーズな動線確保と混雑緩和を図る.また列車の待合スペースを移設し,扉付きの「待合室」に変更する.古くなったトイレの設備を洋式化・ウォシュレット完備のものに更新し,改札内に移設する.

▲東側(1号館側)からの外観イメージ
耐震補強工事後の高架下商業施設跡地には,新たな商業施設を開発するための設計業務を進めており,開発が進む新札幌エリアにおいて,日常利用できる飲食・物販を中心とした交通結節点にふさわしい商業施設の建設を計画している.新たな商業施設の詳細については,今後改めて発表される.

▲商業施設通路内のイメージパース
完成時期については,商業施設(3号館)が2027(令和9)年度第1四半期,商業施設(1・2号館)が2028(令和10)年度第2四半期,駅のリニューアルが2028(令和10)年度第3四半期を予定している.
画像はすべてJR北海道ニュースリリースから
各パースはイメージであり,実際と異なる場合があります.