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西武,モータカーの燃料にリニューアブルディーゼル(RD)を導入

西武,モータカーの燃料にリニューアブルディーゼル(RD)を導入

▲RDを使用して運行するラッピングされた保線機械(モータカー)

西武鉄道と伊藤忠エネクスは,2024(令和6)年4月1日(月)から同社の鉄道保線機械(モータカー)の燃料として次世代バイオディーゼルであるリニューアブルディーゼル(RD)を導入すると発表した.リニューアブルディーゼルを使用して運用する鉄道保線機械は,日本で初めての事例で,RDを使用するモータカーには,持続可能な社会の実現に向けた取組をイメージしたラッピングを施す.
 世界最大級のリニューアブル燃料メーカーであるNESTE社が製造するRD(Neste My Renewable Diesel)は,廃食油や廃動植物油等を原料として製造され,ライフサイクルアセスメントベースの温室効果ガス(GHG)排出量で石油由来軽油比で約90%の削減を実現する.
 RDは,既存の車両や給油関連施設をそのまま利用できるため,脱炭素施策に係るコストを最小限に抑えてGHG排出削減に大きく貢献できる燃料として期待されている.本施策は伊藤忠商事がNESTE社とRDの日本国内向け輸入契約を締結し,伊藤忠エネクスが国内のRD輸送と給油に係る一連のサプライチェーンを構築したことで実現した.
 今回,西武鉄道では,軌道を直すために必要な物資を工事現場まで運搬するモータカー1台に,従来の軽油に替わる燃料として,RDを100%使用する.これにより年間で3.5トンのCO2排出量が削減できる見込みとし,西武グループ全体で2030(令和12)年度までに2018(平成30)年度比46%削減という環境負荷削減目標の達成に寄与するとしている.

写真:西武鉄道提供

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