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JR九州,多機能検測車「BIG EYE」を導入

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JR九州,多機能検測車「BIG EYE」を導入

JR九州では,老朽化した高速軌道検測車(マヤ34形)に変わる新たな検測車として,多機能検測車「BIG EYE(ビッグアイ)」を導入すると発表した.

 車両は「令和2年7月豪雨」で被災したキハ220-1102をリニューアルし,検測車に変更する.外観やロゴのデザインは,社内で建築業務を行なっている社員の間でコンペにより決定した.車体側面は,軌道変位を表現した波形をあしらい,車体前面や背面にはヘッドライトの目玉や牛をモチーフとすることで,子どもをはじめとした一般の方にも親しみをもってもらいたいという想いが込められている.

JR九州,多機能検測車「BIG EYE」を導入

 「BIG EYE」には,レーザ照射などで線路のゆがみを測定する「軌道検測装置」,ラインセンサカメラでレールやレールとまくらぎを固定するレール締結装置の状態,レールとレールをつなぐボルト類の状態などを高精度に撮影できる「部材検査支援カメラ装置」,ホームやトンネル,信号設備などにレーザを照射して,線路からの距離を連続的に測定できる「建築限界測定装置」が搭載され,各装置から取得するビッグデータを活用し,安全性と生産性を両立した持続可能なメンテナンス体制を構築する.
 また高頻度かつ高精度なデータ測定により,これまで係員が実施してきた目視による線路点検や検査業務を抜本的に見直し,より安全で効果的な設備修繕を目指す.
 今後は,2023(令和5)年11月から2024(令和6)年3月までの間に,検測データの精度の検証,機器の耐久性,データ解析のシステム構築など,運用開始に向けた性能評価を行なうための走行試験を実施する.なお,「BIG EYE」の実導入は,試験結果を踏まえて検討を進める.

画像はいずれもJR九州ニュースリリースから

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