JR東日本横浜支社は,鶴見線にE131系を導入すると発表した.
新たにE131系が導入されるのは,鶴見線の鶴見—扇町・大川・海芝浦間で,現在は205系が運用されている.
車体はこれまでのE131系とは異なり,幅2778mmのストレート車体となる.外観は,海をイメージしたスカイブルーを取り入れる.前面のドットは,かつて鶴見線で活躍した歴代の車両カラーとなっており,茶色は1959(昭和34)~1996(平成8)年,黄色は1979(昭和54)年から現在までに運行している車両色を採用し,鶴見線のこれまでの歴史を表現している.
車両の室内は,外観との統一を図り,座席に青色を用いることで,海沿いを走る爽やかな雰囲気を表現する.腰掛はすべてロングシートで,座席1名あたりの幅は,205系から25mm拡大した460mmとする.また,車いすやベビーカー利用者向けのフリースペースを設置するなど,バリアフリー化を推進する.一部のドア上部には,17インチの大形ディスプレイを設置し,運行情報や乗換案内を表示する.
各車両の客室に車内防犯カメラを設置し,1両当たりの非常通話装置についても既存車両の1ヵ所からE131系では4ヵ所に増やし,セキュリティ面の強化が図られる.車両側面にはカメラを設置し,乗務員が運転台から乗客の乗降を確認する機能など,ワンマン運転に対応した機器が搭載される.
主回路機器はSiC(炭化ケイ素)半導体素子を採用し,消費電力を抑制する.また,モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能により,故障の予兆を把握し,事前に対処することで安全性・安定性を向上させる.
鶴見線向けのE131系は,3両編成8本(計24両)が新造され,2023(令和5)年冬から順次営業運転を開始する予定.
画像はいずれもJR東日本提供