鉄道・運輸機構(JRTT)は,「鉄道災害調査隊」を創設すると発表した.
これは,自然災害などにより被災した鉄道施設の早期復旧を支援するため,被害状況の調査など技術的支援を行なうもので,新幹線の建設などで培った技術力を活用して,鉄軌道事業者などからの派遣要望を踏まえた国土交通省からの派遣要請にもとづき,いち早く現地に向かい,鉄軌道事業者などを支援する.
鉄道・運輸機構(JRTT)ではこれまで、「鉄道ホームドクター制度」や「災害復旧工事の受託」を通じて災害復旧支援を行なってきたが,近年、激甚化・頻発化している自然災害により,多くの鉄道路線が被災し、被災時の支援活動の強化や復旧の早期化が急務となっていることから,鉄道・運輸機構の職員で構成する「鉄道災害調査隊」の発足に至った.
具体的な支援内容は,初動支援として,調査隊が被災した路線の現地調査や小型無人機(ドローン)を活用して被災現場の全体像を迅速に把握し,二次災害発生防止のための技術的助言を行なう.
次に「個別施設被害状況調査」として,被災した鉄軌道施設について,個別施設ごとの被害を調査し,鉄軌道事業者などが実施する応急復旧に対する技術的助言を行なう.
最終段階では「復旧早期化支援」として,必要な追加調査や恒久復旧対策について鉄軌道事業者などへの技術的助言を行なうとともに,これらの助言や被害状況の調査結果を被害状況調査報告書としてとりまとめて手交する.
画像はいずれもJRTT鉄道・運輸機構提供