小田急電鉄は,2023(令和5)年度の設備投資計画を発表した.「安全対策の強化」と「サービスの向上」を重点とした設備投資額は261億円となる.
「安全対策の強化」では,「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し,町田駅全ホーム(1番〜4番)と本厚木駅3・4番ホームに特急車両に対応した大開口のホームドアを設置する.豪徳寺・千歳船橋・喜多見の各駅などでは,ホームドア設置に向けた準備に着手する.今後も新宿から本厚木までの全駅と中央林間・大和・藤沢の各駅への設置を進める.
大規模な地震に備え,町田—相模大野間にある「JR横浜線こ線橋」と「境川橋梁」,相模大野—東林間間にある「小田原線こ線橋」で,橋脚の補強などを実施する.新松田—開成間の「酒匂川橋梁」などでは,劣化した塗膜の塗り替えを実施する.
このほか,犯罪の抑止や事件の早期解決などを目的として,車両への防犯カメラの設置を進める.2023(令和5)年度は通勤車両16編成,特急車両4編成への設置を予定しており,2025(令和7)年度の設置工事完了を目指す.
「サービスの向上」では,6両編成の3000形3本をリニューアルし,各車両に車いす・ベビーカースペースを1ヵ所設置する.あわせて,省エネルギー化が図られる制御装置の搭載やオイルフリーコンプレッサーへの更新などにより,環境にさらに配慮した車両とする.
駅舎改良工事では,2024(令和6)年度竣工に向け,江ノ島線の中央林間駅のホーム改良工事を実施する.また鶴川・藤沢の各駅では,関係自治体と実施に向けた協定を締結し,橋上駅舎化に向けた工事に着手する予定.
詳しくは,小田急電鉄ニュースリリースに掲載されている.
一部画像は小田急電鉄提供