JR東日本では,車両側面のカメラで撮影した画像から利用者と車両の接近を検知するシステムについて,相模線で実証実験を行なうと発表した.
JR東日本では,ワンマン運転の際に,乗務員が乗降客の状態を確認する手段として,車両の側面に設置したカメラの画像を運転席で表示する車載ホームモニタシステムを開発し,営業列車で使用している.
JR東日本研究開発センターの先端鉄道システム開発センターでは,ホーム上の乗客が多いシーンなどにおいて,より安全性を高めることを目的に,カメラの画像から人物が列車に接近した状態を検知して乗務員に通知する技術を開発した.
開発されたシステムでは,車両側面のカメラで撮影した画像から,画像認識技術を用いて検知対象エリア内にいる人物を検知した場合,乗務員に通知する.
車両側面のカメラ画像を用いて,人物と車両の接近を検知する場合,カメラから離れた人物は小さく撮影されることから検知が難しくなる.そこで,車両側面の前後に設置された2つのカメラ画像を統合して判定することで,検知率が低下しない技術を開発した(特許出願中).
開発した検知装置は実用化に向け,2023(令和5)年度に相模線のE131系1編成に搭載し,営業列車でのさまざまな時間帯や天候などの条件下で検知状態を検証する.
一部画像はJR東日本ニュースリリースから