JR西日本は,2023(令和5)年春に開業予定の「うめきた(大阪)地下駅」に導入する技術やサービスのうち,「フルスクリーンホームドア」と「デジタル可変案内サイン」の概要を発表した.
「うめきた(大阪)駅」はイノベーションの実験場「JR WEST LABO」の中心と位置づけられており,新たな価値の創造や,経営課題・社会課題の解決に向け,取り組むことが決定している.
「デジタル可変案内サイン」は,利用客の動きとニーズにあわせて,可変的に案内することで,駅にまつわるさまざまな移動をサポートし,目的地に向けたスムーズな移動を実現するもの.
個々の利用客に対しては,事前にスマートフォンなどで目的地を登録すると,自分専用のマークが表示される.この状態で案内板に接近すると,自分専用のマークと進行方向を連続的に表示する.
また利用客の移動状況や場所に応じた案内も可能とし,ホーム階では,運行情報などのシステムと連携させて,さまざまな種類の列車にあわせた案内を,ホームドアのサイネージに表示するなど,利便性の向上を図る.
「フルスクリーンホームドア」は,2031(令和13)年開業予定の,なにわ筋線を見据え,入線車種が多様となることを想定したもの.現在,JR西日本で展開しているホーム柵や,各メーカーで開発中の新形ホームドアでも対応が困難であるため,車種に応じて自在に開口を構成できる世界初の「フルスクリーンホームドア」を開発した.
配線・駆動部などの設備を上部に配置し,扉部のスリム化することで,ホーム空間の創出やサイネージによる情報案内を行なう.ホームドアと乗客との接触事故や,列車とホームドア間に乗客が取り残されるなどの事象に対しては,モータの負荷検知機能や2Dセンサ,3Dセンサにより検知し,安全性を確保する.
画像はいずれもJR西日本ニュースリリースから