JR東日本は,上越新幹線(大宮—新潟間)の最高速度向上によるダイヤ変更を,2023(令和5)年春に実施できるよう準備を進めていると発表した.
これは,2019(令和元)年5月に発表した,同区間の速度向上に必要な騒音対策などの地上設備工事が,2022(令和4)年度末までに完了する見通しとなったことから実施するもの.
現行の最高速度は240km/hとなっているが,275km/hに引き上げることで,所要時間は最大7分程度短縮する.また,大宮—高崎間を走行する北陸新幹線についても,最大2分程度の時間短縮を見込んでいる.対象車両はE7系で,上越新幹線では2022(令和4)年度末に全列車をE7系に統一する予定となっている.ダイヤの変更は,2023(令和5)年春の実施に向けて準備を進めており,詳細については,決まり次第発表する.
地上設備の対策については,騒音対策工事として吸音板の設置や防音壁かさ上げを行なっている.今後は,沿線騒音を低減させるために既存の防音壁の上部に設置する「NIDES(新幹線用騒音低減装置)」や,既存の防音壁のかさ上げなどができない場所に新たな基礎を設置し,かさ上げを行なう「別基礎防音壁」の施工が予定されている.このほか設備改修として,トロリ線の張替が実施されている.
一部の写真・画像はJR東日本提供