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近鉄,夢洲直通列車向けの集電装置を開発

近鉄,夢洲直通列車向けの集電装置を開発

近畿日本鉄道は,統合形リゾート(IR)の整備が計画されている夢洲(ゆめじま)から,沿線各地を直通で結ぶ列車に必要な,可動式第三軌条用集電装置の試作品が完成したと発表した.

 夢洲への延伸工事が進む大阪メトロ中央線とけいはんな線は第三軌条からの集電,そのほか近鉄各線では架空電車線からの集電で電車が走行している.大阪メトロ中央線・けいはんな線と近鉄奈良線を直通する列車を運転するためには,両方の集電方式に対応する必要がある.今回開発された可動式第三軌条用集電装置は,台車枠の下に設置し,架空電車線の区間では走行に支障する集電靴を,折り畳んで収納する機能を備える.
 開発には近鉄のほか,近畿車輛,Schunk Transit Systems GmbH,シュンク・カーボン・テクノロジー・ジャパン,ニシヤマが参画している.

近鉄,夢洲直通列車向けの集電装置を開発

 近鉄では,魅力的な車両開発による観光需要の創出に力を入れており,これまでに,大阪—名古屋間を結ぶ名阪特急「ひのとり」,大阪・京都・名古屋—伊勢志摩間を結ぶ観光特急「しまかぜ」,大阪—吉野間を結ぶ観光特急「青の交響曲」に加え,2022(令和4)年4月には大阪—奈良—京都間を結ぶ観光特急「あをによし」を導入している.
 夢洲での統合形リゾート(IR)整備計画では,MICE施設やホテル,エンターテインメント施設など,国内外から多くの利用が想定されるため,夢洲から沿線各地に誘客することで,沿線地域の観光振興を図るとしている.

画像はいずれも近畿日本鉄道提供

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