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西武,2022年度の設備投資計画を発表

西武40000系 ロングシート車

写真:西武鉄道40000系ロングシート車  編集部撮影  小手指車両基地にて  2020-2-27(取材協力:西武鉄道)

西武鉄道は,2022(令和4)年度の鉄道事業において総額245億円の設備投資を行なうと発表した.

 車両については,車いすやベビーカー利用客や大形荷物利用者にも便利な「パートナーゾーン」や車内防犯カメラを設置した40000系3本(30両)を増備する.
 輸送の安全を確保するため,列車無線の更新や法面の改良,落石防護設備の設置,入間川橋梁の改修を進める.踏切の安全性向上を目的に,高規格な踏切支障検知装置の設置や特殊信号発光機ATS連動化を進める.あわせて2021(令和3)年から導入試験を実施している「踏切滞留AI監視システム」と「3D画像解析踏切監視システム」については,試験結果や導入効果を分析し,2022(令和4)年度の本格導入を目指す.

西武,2022年度の設備投資計画を発表

▲新宿線 連続立体交差事業の概要

 新宿線の連続立体交差事業については,中井—野方間連続立体交差事業(地下化)において,引き続き駅部や一般部の仮設工事と駅部の掘削工事を進める.
 東村山駅付近連続立体交差事業(高架化)では,新宿線などの駅部・一般部の高架橋構築工事や新宿線の仮線路切替工事を行なう.
 井荻—西武柳沢間と野方—井荻間の連続立体交差化計画については,事業主体である東京都や地元自治体と協力しながら,早期事業化に向けた準備を進める.

西武,2022年度の設備投資計画を発表

▲豊島園駅 新駅舎イメージ

 このほか,「ワーナーブラザーススタジオツアー東京—メイキング・オブハリー・ポッター」の2023(令和5)年開業に向けて,池袋駅と豊島園駅では,リニューアルが行ななわれる(鉄道ニュース3月27日掲載記事参照).また,西武新宿駅と東京メトロ丸ノ内線新宿駅をつなぐ新たな地下通路について,早期実現に向け,具体的な検討や関係者との協議を進める.
 特急券・座席指定券の発売システムにおいては,利用客同士の間隔を確保した座席の自動発券や利用状況のデータ化によるサービス改善,ポイントシステムとの連携など,システムの改良に向けた準備を進める.
 環境対策としては,上記40000系の増備により,省エネルギー化・低騒音化を進めるほか,引き続き駅や車両にLED照明を導入する.
 ホームドアなどのバリアフリー設備の整備については,2021(令和3)年12月に国土交通省が創設した鉄道駅バリアフリー料金制度を導入する.2023(令和5)年春からの収受開始を目指し,より一層のバリアフリー設備の整備を進める.
 これまで西武鉄道では,1日あたりの利用者数10万人以上の6駅(池袋,練馬,西武新宿,高田馬場,所沢,国分寺の各駅)へのホームドア整備や,1日あたりの利用者数3千人以上の駅の段差解消やホーム上内方線付き点状ブロックの整備を進めてきた.
 今後,同制度を活用し,ホームドアをはじめとしたバリアフリー設備の整備を加速・推進することで,すべての利用者が安全・安心かつ快適に利用できるよう努めるとしている.なお,料金設定や整備計画などの詳細については,上記の制度にもとづき,国へ整備等計画の届出時に発表される.

一部の画像は西武鉄道のニュースリリースから.

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