東京メトロは,鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した料金設定・整備などの計画を,国土交通省関東運輸局あてに申請したと発表した.
バリアフリー設備整備にあたっては,2021(令和3)年5月に閣議決定した第二次交通政策基本計画での「誰もがより快適で容易に移動できる,生活に必要不可欠な交通維持・確保」の基本方針にもとづき,同12月に創設された国による鉄道駅バリアフリー料金制度を活用する.運賃に加算して収受した鉄道駅バリアフリー料金は,バリアフリー設備の整備費などに充てられる.
申請内容では,東京メトロ全路線を対象に,普通旅客運賃(大人)でIC・切符とも10円を加算.通勤定期運賃では1ヵ月370円,3ヵ月1050円または1060円,6ヵ月1990円または2000円を加算する.小児については,鉄道駅バリアフリー料金加算後の大人旅客運賃の半額となる.なお通学定期旅客運賃において,鉄道駅バリアフリー料金は設定しない.収受開始は2023(令和5)年3月ごろを予定している.
鉄道駅バリアフリー料金制度の活用により,ホームドアについては,2025(令和7)年度までの全線整備に向け,大規模改良工事実施中の一部番線を除き,日比谷線,東西線,半蔵門線において整備を進める.段差解消設備のホームと車両床面の段差・隙間縮小については,日比谷線で整備を進める.バリアフリートイレ(多機能トイレ)については,引き続き「エレベータ複数ルート」(エレベータを使用し,ホームから地上まで移動可能なルートが複数あること)上などでの追加整備を進める.車両のフリースペースについても,新形車両への設置や既存車両のリニューアルを含め整備を進める.
既設のバリアフリー設備については,設備の更新や日常の点検を行なっているが,2029(令和11)年度までに,ホームドア136駅273番線,エスカレータ70駅161基の設備更新が行なわれる予定.
詳しくは,東京メトロニュースリリースに掲載されている.
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