JR西日本は,2022(令和4)年度から新幹線の自動運転機能について,実証実験を実施すると発表した.
「JR西日本技術ビジョン」では,目標のひとつに「人と技術の最適な融合」を掲げており,自動運転技術による安全性と輸送品質の向上に向けた技術の開発に取り組んでいる.新幹線への自動運転導入については,新しい技術と人が協調し,人はその強みを発揮できる仕事に集中することで,安全性と輸送品質の向上を目指すとしている.さらに,人口減少時代を見据えて,新しい技術の活用による生産性の向上を進め,将来にわたって持続可能な鉄道システムの構築を目指す.
現在は自動運転機能の要素技術開発として,新幹線車両を自動で加速・減速させ定められた位置に停止させる制御装置や,車両に発生した異常を自動的に検知し,安全に停止させるためのシステムの検討が行なわれている.
今後は,上記の自動運転機能の検証するため,2022(令和4)年度から現車を用いた実証実験を実施する.実証実験は,北陸新幹線の白山総合車両所敷地内で行ない,運転士が乗務した状態で自動運転機能によりW7系(1編成)を走行させ,車両の速度制御(加速・減速)や定位置停止機能の確認など機能の評価や課題の抽出を行なう.
一部画像はJR西日本ニュースリリースから