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JR北海道,2022年春に行なうダイヤ見直しの概要を発表

JR北海道 キハ261系

写真:JR北海道キハ261系 加藤 勝撮影

JR北海道は,2022(令和4)年春に向けてダイヤ見直しの検討を進めており,2021(令和3)年9月15日(水)時点で検討しているおもな項目について概要を発表した.

 利便性・サービス向上に向けたおもな取組として,キハ261系(22両)を追加で製造し,特急“おおぞら”のうち,キハ283系で運転されている残り6本すべてをキハ261系に置き換える.これにより,携帯電話充電コーナーや,車いすスペース拡大など,車内設備が向上する.

JR北海道 H100形量産車

写真:JR北海道H100形量産車  加藤 勝撮影  苗穂運転所にて  2019-12-13(取材協力:JR北海道)

また,H100形(30両)を追加で製造し,キハ40系で運転されている根室本線(新得—帯広—釧路間)の54本すべての列車と,石北本線(旭川—上川間)の24本中19本の列車を置き換える.あわせて,両路線のH100形導入による動力性能の向上と行き違いを含めたダイヤの見直しにより,所要時間の短縮を検討する.
 札沼線(学園都市線)では,新駅「ロイズタウン」開業にあわせたダイヤ見直しを行なう.これにより全84本の列車うち,ダイヤ制約のある中で最大限の約9割の列車がロイズタウン駅に停車を予定している.宗谷本線では,東風連駅を名寄駅方向に1.6km移設・改称し,「名寄高校」駅を設置する.名寄高校駅には普通・快速あわせて24本すべての列車が停車する予定.このほか,特急“北斗”のダイヤ見直しにより,新函館北斗駅での接続時間短縮を検討する.上下あわせて10本程度が対象で,最大20分程度の短縮を見込んでいる.

JR北海道789系1000番代

写真:JR北海道789系1000番代  編集部撮影  札幌運転所にて  2007-7-11(取材協力:JR北海道)

 固定費削減に向けたおもな取組では,閑散期の特急“おおぞら”自由席1両化や,特急“ライラック”の2本を臨時列車化する.2021(令和3)年3月のダイヤ改正で土休日運転とした4本の臨時“カムイ”については,利用状況にあわせて運転日の縮小を検討する.
 札幌圏では,通勤通学利用が減少する土休日に,普通列車10本程度を運休とし,輸送力の適正化を図る.学園都市線の日中時間帯や夕通勤時間帯の運転本数・編成両数を見直し,動力費削減を検討する.また札幌圏以外の普通列車について,函館本線(岩見沢—旭川間/函館—森間)・室蘭本線(苫小牧—岩見沢間)・日高本線・根室本線(新得—池田間)・宗谷本線(旭川—名寄間)において,減車または土休日運休など,計20本程度の見直しを行なう.このほか,利用の少ない根室本線(花咲線)1駅,宗谷本線1駅,函館本線5駅の計7駅を対象に,廃止の方向で関係自治体と協議中としている.
 上記による経費節減効果は,動力費の年間約7千万円と,駅廃止による年間約1千万円の合計約8千万円となる(人件費,清掃費などについては精査中).詳しくは,JR北海道のニュースリリース(PDFファイル)に記載されている.

写真はいずれもイメージです.

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