阪神電気鉄道では,2021(令和3)年春から小学校に入学する沿線の子どもたちへの入学祝いとして,「阪神電車オリジナル下敷き」を贈呈すると発表した.この取組は,2008(平成20)年春から毎年実施しており,今回が14回目となる.
今回のテーマは,2020(令和2)年に好評であった,「電車にのってみよう!」とし,成長にともない利用機会が増加する鉄道のさまざまなマナーについて,良い例,悪い例などをイラストで描いている.子どもたちを主人公として,「ホームへあがるとき」,「電車にのるとき」にどんなことに気づき,何ができるのかを,友達,保護者,先生などと話し合うことで,マナーについて考える機会を作ることを目的としたデザインとした.また裏面の「阪神電車 沿線マップ」では,阪神沿線の特徴的なスポットを紹介し,子どもたちが自分の住む街に興味を持ち,地域について学ぶきっかけになることを目指す.
さらに同社では,沿線の小学校に出向き,マナーや鉄道の仕事などを説明する「出前授業」を実施しており,この授業でも,あえて正解を明示していない上記素材を使用することで,「マナー」というテーマを通じ,自分自身で物事を考えるきっかけとしている.
このほか,2015(平成27)年には,阪神電鉄と武庫川女子大学附属中学校・高等学校とが共同で,「〜はんしん×ムコジョ〜乗車マナー向上委員会」を立ち上げ,継続的にマナー啓発活動を実施している.これらの事業について同社では,『将来にわたる持続的な成長に向け,沿線が「住んでよかった街」,「働いてよかった街」,「訪れてよかった街」であり続けるための取組の一環として実施する』としている.