JR西日本は,2021(令和3)年3月13日(土)にダイヤ改正を実施すると発表した.
山陽新幹線では,東海道新幹線と直通する一部の“のぞみ”の運転時刻を見直し,所要時間を短縮する.これにより,広島・福山から東京への始発列車の東京駅到着を6分繰り上げ,朝9時台に到着できるようにする.また,東京から岡山・姫路への最終列車の東京駅発車をそれぞれ3分繰り下げるなど,首都圏の滞在時間を拡大する.利用状況にあわせた輸送サービスを提供するため,東海道・山陽新幹線を直通する臨時“のぞみ”を増やす.これにより,臨時列車を含めた1時間あたりの片道最大運転本数が6本となる時間帯が拡大する.“こだま”については,一部列車で運転区間や運転日を見直す.
北陸新幹線は,東北新幹線上野—大宮間の最高速度が130km/hに向上することにあわせて,東京—金沢間を直通する“かがやき”・“はくたか”の所要時間を1分短縮する.“つるぎ”については,利用状況などにあわせて一部列車で運転日を見直す.
北陸エリアでは,特急“サンダーバード”の一部列車を,金曜・土曜・日曜・祝日を中心とした運転に見直す.ただし,利用の回復状況にあわせて列車の運転日を追加する予定.特急“ダイナスター”1号・6号については運転を取りやめ,利用の見込まれる日には臨時列車として運転する.特急“能登かがり火”の編成両数を6両から3両に見直す.これにあわせて,3両で運転する“能登かがり火”についてはすべて,指定席2両,自由席1両で運転する(利用が見込まれる日には6両で運転).
七尾線の金沢—七尾間(IRいしかわ鉄道区間を含む)では,普通列車を521系に統一し,ワンマン列車として運転する.あわせて,車載形IC改札機の使用を開始し,七尾線でICOCAサービスの利用を可能とする.北陸本線・高山線では,通勤・通学時間帯に増発を行ない,利便性の向上を図る.また,北陸本線・越美北線・城端線・氷見線・高山本線では,利用状況にあわせて一部列車の運転を取りやめる.
近畿・京阪神エリアでは,特急“はるか”・“びわこエクスプレス”が南草津に新たに停車するほか,山科への停車回数を増やす.これにより,朝通勤時間帯ではおおむね40分間隔,夕通勤時間帯ではおおむね30分間隔で運転する.また,朝通勤時間帯の“はるか”1・2・4・15号については9両編成での運転を再開し,一部列車に271系を使用する.“らくラクはりま”は,運転区間を新大阪まで拡大し,新たに大久保に停車する.夕通勤時間帯の“こうのとり”については,新たに西宮名塩に停車する.
和歌山地区では,白浜駅を始発・終着とする,すべての“くろしお”が箕島・藤並・湯浅・南部に停車する.新大阪方面から白浜に朝10時台に到着する“くろしお”1号は,毎日「パンダくろしお」で運転する.“くろしお”の一部列車は金曜・土曜・日曜・祝日を中心とした運転に見直し,利用の回復状況にあわせて列車の運転日を追加する.
紀伊田辺—新宮間の普通列車については,105系から227系(2両)に統一する.これにより,和歌山県内のすべてのワンマン列車が227系での運転となるとともに,227系の搭載した車載形IC改札機も使用を開始し,和歌山県内全線で「ICOCA」・「ICOCA定期券」のサービスが利用できるようになる.
北近畿エリアでは,“はしだて”1・6号の運転時刻を変更し,丹後エリアでの滞在時間を増やす.“こうのとり”・“きのさき”の行先を一部変更し,京都方面から城崎温泉方面への直通列車を増やすとともに,一部列車は土曜・日曜・祝日を中心とした運転に見直し,利用の回復状況にあわせて列車の運転日を追加する.播但線では,姫路—福崎間において昼間時間帯に普通列車を増発し,寺前から山陰本線豊岡の間で直通列車を1往復運転する.また,福知山線・播但線・山陰本線・舞鶴線において,「ICOCA」の利用エリアを拡大する.
岡山地区では,吉備線(桃太郎線)の昼間および夕通勤・通学時間帯において岡山の発車時刻と到着時刻を統一する.津山線では,利用状況やメンテナンス作業従事者の労働環境の変化を踏まえ,始発・最終列車の時刻を見直す.あわせて,山陽本線・赤穂線・伯備線においても,最終列車の発車時刻を2分〜3分繰り上げるほか,利用状況にあわせて,一部線区で運転区間や運転日を見直す.
広島地区では,夜間保守工事の作業時間を拡大し,保守作業の生産性向上を図るとともに,利用の変化にあわせた列車の設定とするため,深夜時間帯および昼間時間帯を中心とした列車の時刻を見直す.
山陰地区では,山陰本線の一部列車で運転区間延長する.また,鳥取・米子・伯耆大山・宍道の各駅において,各方面の特急列車や昼間時間帯における普通列車との接続を改善する.
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