JR九州エージェンシーは,福岡市地下鉄1号線と相互乗入れする筑肥線の305系において,2020(令和2)年11月1日(日)から「トレインチャンネル福岡」として有料広告の配信を開始すると発表した.
これまで,JR九州の列車内モニタでは,事前設定された停車駅情報・路線図などが放映されてきたが,今回導入された「トレインチャンネル福岡」は通信式を採用し,放映データの逐次更新が可能なため,広告のほか,最新のニュース・天気予報なども配信できる.
このシステムは,JR東日本グループの総合車両製作所(J-TREC)とジェイアール東日本企画(jeki)が開発した「後付け式車内ビジョンシステム(TrainViewer+K/トレインビューワープラスK)」で,JR東日本新潟支社管内で先行導入されているものに一部改良を加え,JR九州エンジニアリングが取付工事を担当した.
比較的容易に後付けで設置できることや,民生部品の活用により従来の「新車組み込み式」製品と比較して大幅なコスト低減を図ることができる.また,通信やディスプレイなど一部技術が進歩しても各部品(民生部品)の個別交換で対応可能なため,投資効果も高く,昨今の「サスティナブル志向」に沿った広告機器となっている.
画面サイズは17インチ(フルHD)で,各扉上に1面ずつ,1両につき8面,6両編成6本で288面に配信が行なわれる.放映区間は,福岡市地下鉄の福岡空港—姪浜間と筑肥線の姪浜—西唐津間となる.
特記以外写真はJR九州のニュースリリースから