阪急阪神ホールディングスと東急グループは,ラッピング列車「SDGsトレイン2020」の運転を,2020(令和2)年9月8日(火)から開始すると発表した.
ラッピング列車は,国や自治体・企業・市民団体などと連携し,SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け,多様なメッセージを発信するもので,阪急・阪神・東急の最新の省エネ車両を使用するとともに,走行にかかる電力をすべて(実質的に100%)再生可能エネルギーでまかなう.
阪急・阪神のSDGsトレイン「未来のゆめ・まち号」は,SDGsの目標をイメージするさまざまな人や生き物たちが,より良い地域・社会を願いながら,未来へ向かってパレードをしていくようすを,「ゆめ・まちプロジェクト」のシンボルマークを描くウマカケバクミコ氏のイラストでデザインし,SDGsの17の目標を親しみやすく表現している.
阪急では,神戸線1000系・宝塚線1000系・京都線1300系の各1編成にそれぞれラッピングを施し,神戸線・宝塚線・京都線とそれぞれの相互直通区間で運転する.また,阪神では,阪神1000系車両1編成(6両編成)にラッピングを施し,本線・阪神なんば線と相互直通区間で運転する.
東急のSDGsトレイン「未来のゆめ・まち号」は,SDGsの「理念」と,長年にわたって東急グループが心を尽くして取り組む「活動」を紹介する,展覧会のような車両とした.ラッピングは,その展覧会への扉と考え,SDGsを象徴する17のゴールのカラーを使用.キラキラと光が反射するようなモザイク模様とし,SDGsトレインが,乗客とともに美しい未来へ走るという願いを込めている.ラッピングは,東横線5050系8両(1編成),田園都市線2020系10両(1編成),世田谷線300系2両(1編成)にそれぞれ施す.
このほか,3社共通デザインのヘッドマークやドアステッカー・車内づりポスターを掲出する.なお「SDGsトレイン2020」の運転は,2021(令和3)年9月上旬までを予定している.
阪急阪神ホールディングスグループでは,2020(令和2)年5月からSDGsへの取組を進めており,従来から取り組んできたグループの社会貢献活動「阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト」の10周年を機に,2019(令和元)年5月からSDGsトレイン「未来のゆめ・まち号」の運転を開始した.
また,東急グループでは,「美しい時代へ」というスローガンのもと,鉄道事業を基盤とした「持続的なまちづくり」を通じて,社会課題の解決と事業成長の両立や,さまざまな社会貢献活動を実施している.このような中で,上記のSDGsトレインの取組に東急グループが新たに加わり,ラッピング列車「美しい時代へ号」の運転が決定した.
阪急・阪神・東急が,共通テーマを掲げたラッピング列車「SDGsトレイン2020」を東西で協働運転することにより,SDGsの認知度向上を図るとともに,SDGsの達成に向けた取組を広く社会に普及させ,これにより持続可能な未来を創造するきっかけとする.
画像はすべて東急提供