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えちごトキめき鉄道,4月1日から運賃・料金の改定を実施

えちごトキめき鉄道ET122形

写真:えちごトキめき鉄道 ET122形  編集部撮影  糸魚川にて  2014-10-27(取材協力:えちごトキめき鉄道)

えちごトキめき鉄道は,2020(令和2)年4月1日(水)から運賃・料金の改定を実施した.

 これは,2020(令和2)年1月16日に北陸信越運輸局に対し運賃・料金の変更認可を申請していたが,改定運賃の適用方法について申請内容を一部修正し,2020年3月2日に認可を受けたもの.
 改定理由については,これまで,できる限りの経費削減策や増収策のほか,開業当初から国・県・沿線自治体からの安定経営を目的とした補助金を得ているものの,北陸新幹線開業後の特急列車の廃止や,新潟方面との直通列車の減便などによる影響,また安全運行に不可欠な鉄道施設の維持補修・設備更新が当初想定していた以上に多額に及び,当初の収支計画よりも損益が厳しい状況であるためとし,今後も老朽施設の大規模更新や,このままで推移した場合,赤字幅の拡大が想定されるとしている.
 また,開業時の経営基本計画では,国,県,沿線市の安定経営支援を受けた上で運賃を当時のJRの1.3倍程度まで引き上げてはじめて経営が成り立つ見通しであったが,運賃の急激な変化を緩和する措置として開業から5年間はJR運賃並みに据え置き,これまで,全国の並行在来線他社の中でも最も低い運賃水準で運行サービスを提供してきた.しかし,厳しい経営状況や経営改善を進めるため,経営基本計画の前提でおおむね他社の並行在来線並みの水準でもある30%相当の値上げを行なう.
 改定後の普通旅客運賃については,15kmまで「表定制運賃」を用い,16kmから50kmまでは5kmごと,51kmからは10kmごとに運賃を設定する「対キロ区間制運賃」により算出する.これにより改定運賃の増加率は33%となる.また,通勤定期・通学定期旅客運賃は「表定制運賃」を用い,増加率はそれぞれ33%と15%となる(通勤定期・通学定期旅客運賃をあわせた増加率の平均は19%).
 このほか,特別企画乗車券(おトクなきっぷ)については,運賃改定認可を受け,今後北陸信越運輸局に届出を行なう予定.

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