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京都丹後鉄道,KTR302号の営業運転を開始

京都丹後鉄道,KTR302号の営業運転を開始

京都丹後鉄道を運行するWILLER TRAINSでは,2020(令和2)年3月14日(土)から宮福線で,新形車両KTR300形KTR302号の運転を開始した.

 新形車両KTR300形は,MF100形・MF200形の後継車両として2019(令和元)年5月から導入している.今回導入されるKTR302の車体色は,丹後の自然と歴史と伝説をコンセプトとし,「丹後の歴史を秘めた山々の深い森」を表現.大江山の鬼伝説の青鬼のような力強さと緑の優しさをあわせ持つ「千歳緑(せんざいみどり)」色を採用した.
 デザインは,丹後地方のいにしえから現在の歴史や伝説の舞台となった山々と,天橋立をはじめとする丹後の海がコンセプトで,外観は車両を囲むように配置された3本の帯に気品を示すゴールドのグラデーションを取り入れ,海のさざ波と山々に漂う朝霧を表現.車内はシックなインテリアで統一し,車窓から見える天橋立の情景をモチーフとして,細かいさざ波を表現した青いシートや床は一面に広がる海を,茶色の壁や窓柱は海辺に林立する松林を,細かい木目を配置した天井は伸びやかな砂浜を,それぞれ表現している.

京都丹後鉄道,KTR302号の営業運転を開始

 また,無料でネットワーク接続が可能な「WILLER_Free_Wi-Fi」や,各席に配置されたPCやスマートフォン端末などの充電が可能なUSBポート,ベビーカーや車いすの利用者も使用できる多機能トイレなどを設置し,機能面も充実させた.
 安全面では霧や積雪が多い丹鉄沿線において,より安全に運転できるよう,フォグランプや耐雪ブレーキの装備や,車両前方部分の強度もあげている.また,これまで以上に環境に配慮するために,エンジンには排気ガス成分のクリーン化が可能な,コモンレール式ディーゼルエンジンを採用し,車両の軽量化による燃費向上も実現した.
 KTR300形は,2022(令和4)年までにあと3両導入され,計5両となる予定.

写真はすべてWILLER提供

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