2018(平成30)年12月8日(土)に閉館した近江鉄道ミュージアムに展示されていた,近江鉄道のED31 4が,2019(令和元)年12月14日(土)の夜に,彦根駅に隣接する近江鉄道の自社工場から滋賀県東近江市の近江酒造株式会社の本社まで,トレーラにより輸送されました.
近江鉄道ミュージアムでは,5両のED31形(ED31 1〜ED31 5)が展示されていましたが,2017(平成29)年に,ED31 形3両(ED31 1,ED31 2,ED31 5)が解体され,残る2両(ED31 3,ED31 4)も解体の危機の中,彦根駅構内に留置されていました.近江鉄道からは,要望があればED31の無償譲渡も検討するとの発表があったものの,輸送費用などの多額の費用が課題となっていました.
今回,東近江市のびわこ学院大学の教授や学生,地元企業が中心となり,クラウドファンディングの運営会社「レディーフォー」のサイトを通じて,輸送費用,設置費用の寄付を募る「近江鉄道ED31 4保存活動プロジェクト」が行なわれ,目標金額の500万円を上回る580万円の寄付が集まり,今回の輸送,移設が実現しました.
2019(令和元)年12月21日(土)には,記念式典が開催される予定で,今後は,地元の観光資源として活用し,中心市街の八日市地区と近江酒造を結ぶ周遊ルートなどを設定して地域活性化につなげるということです.
写真:滋賀県彦根市古沢町にて 2019-12-14
投稿:橋本 淳