福井鉄道で「JURACA」などのICカードを活用した鉄道乗降実証実験を実施

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2019年11月9日掲載
福井鉄道で「JURACA」などのICカードを活用した鉄道乗降実証実験を実施

福井銀行と福井新聞社は,福井鉄道と東芝インフラシステムズの協力のもと,2019(令和元)年11月20日(水)までの間,福井県ふるさと県民カード「JURACA(ジュラカ)」と社員証など非接触ICカードを利用した鉄道乗降実証実験を行なうと発表した.
 本実証実験は,「JURACA」カードで多様なサービスを提供する「ふくい価値創造プラットフォーム」構想にもとづいて実施するもので,現在「JURACA」によるキャッシュレス機能や,福井県内の450店舗での提示優待機能,鯖江市役所の入退館カードへの活用など,1枚のカードで複数のサービスが受けられるような取組みを進めている.「JURACA」は福井県が公認する唯一の電子マネーカードだが,鉄道利用情報を記録する仕組みがないため,これまで鉄道での利用ができなかった.今回,東芝インフラシステムズが提供する改札システムにより,鉄道利用情報を一元管理するクラウドサーバを利用することで,鉄道での乗車券利用や定期券利用が可能となる.
 実証実験では,福井鉄道の福井城址大名町駅と清明駅に簡易改札機,運賃計算などを設置.利用者がICカードを駅ホームに設置された簡易改札機にタッチした瞬間にクラウドサーバと通信,リアルタイムにサーバ内で固有IDに紐づく乗車効力情報の参照,乗降情報の更新,運賃計算を行ない,簡易改札機に運賃などを表示する.  このうち,東芝インフラシステムズでは,ABT(Account Based Ticketing)方式と呼ばれる,ICカードの固有IDをキーとして,ICカードのタッチで駅の乗降車場所や時刻などの乗降情報,定期区間などの乗車効力情報を,クラウドなどのセンターサーバですべて記録・参照(ICカードには情報を書き込まない)する改札システム部分の提供を行なう.なお,今回の実証実験では,ICカードからの運賃引き去りなどの決済処理を実際には行なわず,仮想の残高に対する運賃引き去り処理と仮想の定期券利用処理により,評価を実施する.
 ABT方式は,固有IDを基にセンターサーバ上で鉄道乗降管理を行なう仕組みであることから,非接触ICカードに限らず,コード決済や顔認識を用いた改札システムなど幅広い応用が可能とされている.また,鉄道に限らず,多様な交通サービスの乗降管理にも適した方式であり,今後拡大が予想されるMaaS(Mobility as a Service)の基盤技術としても普及拡大が見込まれている.