JR西日本では,JRゆめ咲線(桜島線)の輸送力強化・混雑緩和を実施すると発表した.
JRゆめ咲線(桜島線)は,2001(平成13)年にユニバーサルシティ駅が開業し,2012(平成24)年には運転される全列車が8両編成化された.また2019(令和元)年6月には全列車を新形車両の323系に置き換えるなど,線区の価値向上を進めてきた.また各駅の利用状況を見ても,ユニバーサルシティ駅を中心に大きく増加しており,JR西日本発足時と比べると,約3.7倍の利用がある.さらに,「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」までには沿線テーマパークの新エリアが開業する予定で,今後もさらなる利用があると想定されるため,輸送力強化と混雑緩和を実施することとなった.
現在,西九条駅では,関空や和歌山方面への特急“はるか”・“くろしお”とJRゆめ咲線(桜島線)の折返し列車が同じ線路である4番線を使用しているため,利用のピーク時間帯においてJRゆめ咲線(桜島線)列車の増発ができない状況である.
そこで,隣の5番線において特急列車が通過できるよう,野田駅方に渡り線を新設し同時に信号設備の整備も進める.これにより,4番線をJRゆめ咲線(桜島線)列車専用として使用することが可能となり,ピーク時間帯の列車本数は現在の1時間あたり最大片道9本から,最大片道12本に増発することが可能となる.設備の完成時期や具体的なダイヤについては,パークの新エリア開業時期の決定を踏まえて,改めて発表される.
また,ユニバーサルシティ駅では改札口の改良が行なわれる.ユニバーサルシティ駅は,パークの開園時間にあわせ,朝の7時から9時台にかけての利用がとくに集中しており,改札内外での混雑が発生している.これを改善するため,自動改札機を現在の13台から15台に増設するほか,パーク側へ直接抜けられる改札口を整備することで新たな動線を確保する.また,有人改札や券売機の移設も同時に実施する.なお,これらの竣工時期は2020(令和2)年5月ごろの予定.
写真:特記以外はJR西日本ニュースリリースから