京阪電気鉄道は,八幡市—男山山上間を結ぶ鋼索線(現・男山ケーブル)について,リニューアル工事にあわせ,2019(令和元)年6月19日(水)から車両デザインを一新すると発表した.
車両デザインについては,石清水八幡宮らしさを表現したものに変更する.デザインコンセプトは,「陽(赤)の遣い」と「月(黄)の遣い」とし,片方が昇ると片方が下るケーブルカーを「太陽」と「月」に見立て,それぞれが発するひかりを表現.石清水八幡宮の社殿,京阪特急伝統のツートンカラーの組合せをモチーフに,陽(赤)を「あかね」,月(黄)を「こがね」とした車両の愛称も新たに設定する.なお,愛称の書体は,石清水八幡宮の田中恆清(たなか つねきよ)宮司により描かれたものを使用する予定.
内装については,外装デザインと同様,赤と黄の色相をモチーフに,扉,座席を左右で切り替えるデザインとし,出入口方向の案内機能も考慮する.扉の柄には,石清水八幡宮のつがいの鳩と男山の青竹をイメージしたオリジナルの紋を配し,座席表地にはオリジナルの霞文様を採用.外装・内装で一貫性のある世界観を表現する.
さらに,ブランドシンボルマークとして,石清水八幡宮を象徴する2つの要素(神のつかいとされる「阿吽の鳩」・御神紋「流れ左三つ巴」)をモチーフに,2両が対となるケーブルカーの特徴を表現したものを使用する.
このほか,10月1日(火)からは,鋼索線の通称・駅名の変更も実施する.通称については現在の「男山ケーブル」から「石清水八幡宮参道(いわしみずはちまんぐうさんどう)ケーブル」とする.駅名も,八幡市駅を「ケーブル八幡宮口(はちまんぐうぐち)」駅に,男山山上駅を「ケーブル八幡宮山上(はちまんぐうさんじょう)」駅へとそれぞれ変更し,駅舎ファサードの美装化も行なう.なお,同日に京阪本線の八幡市駅も「石清水八幡宮」駅に名称変更する.
写真はいずれも京阪電気鉄道提供