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近鉄,大容量蓄電池システムを設置し仮想発電所構築に参画

近鉄,大容量蓄電池システムを設置し仮想発電所構築に参画

近畿日本鉄道は,奈良線東花園変電所に社内送電システムに連系した大容量蓄電池システムを設置し,バーチャルパワープラント(VPP)構築に参画すると発表した.

 バーチャルパワープラントとは,分散して設置された電源など(太陽光発電,風力発電,燃料電池,蓄電池など)を遠隔・統合制御することにより,一つの発電所のように機能させるもの.これにより電力負荷平準化や電力不足時の供給などの電力需給の調整機能としての役割が期待されている.
 今回は,奈良線東花園変電所に出力4200kW,容量 7098kWhの大容量蓄電池システムを設置,このシステムが,関西電力株式会社を中心とした関西バーチャルパワープラント(VPP)プロジェクトの一翼を担うことで,バーチャルパワープラント(VPP)構築に参画する.本格的な運用開始は2019(平成31)年4月1日(月)からとなる.
 今回設置する大容量蓄電池システムは,電力系統の消費電力が少ないときに蓄電池システムに充電し,夏場の消費電力ピーク時など電力負荷ピークカットのため供給電力の低減が必要な時には,遠隔での指令・制御により蓄電池システムから放電し,電力系統からの供給電力を調整する.また,大規模災害などによる広域停電時には,地下区間やトンネル内に停止した列車に対し,蓄電池システムから電力を供給し,最寄り駅まで移動させ,乗客が安全に避難できるようにする.
この取組みには,経済産業省資源エネルギー庁の補助事業「平成30年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業補助金」制度を利用する(関電エネルギーソリューションと共同申請).

写真は近畿日本鉄道提供

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