南海電気鉄道は,2019年春にリニューアル予定の9000系車両について,車内デザイン案が決定したと発表した.
和歌山大学の空間デザイン研究室・川角典弘講師の監修のもと,南海電鉄社内のさまざまな部署から募ったメンバーにより,4種類の新しい内装デザイン案を策定.利用者の意見も参考にしながら,採用案を決定した.
4種類のデザイン案のうち,「わが家のリビングにいるような」をコンセプトとしたプランが43.7%の投票を集めた.つり革については,取付け高さについて標準タイプ(床面から160cmの高さ)が57.7%を占めたが,身長差による高さ設定の要望もあることから,車両出入り口付近と座席部分で高さを変更する.カラーは藍色とし,形状については丸・三角のうち,三角が僅差で上回ったが,握りやすさなどから今回は丸形を採用する.座席は,「安定感のあるシート」が45.9%で最も高かったが,今回はバケットシートは採用せず,「なるべく多くの人が座れるようにしてほしい」との意見が多かったことから,1人分の着座位置がわかるように色分けされたシートとする.
今後,9000系のリニューアル完成までの間,プロジェクトに携わるスタッフなどの想いや更新の様子などが,南海電気鉄道のWEBサイトにおいて,随時紹介される予定となっている.