東急電鉄では,2018(平成30)年度の鉄軌道事業において,総額597億円の設備投資を行なうと発表した.
田園都市線では新形車両2020系を6編成導入する.2020系は,高機能の車両情報管理装置を搭載しており,車両と地上でデータを送受信できるネットワークの整備を進め,今後,車両の状態監視や故障の予兆検知などへの活用を目指す.池上線・東急多摩川線では,7000系6編成を導入し,既存の7700系全編成の置換えを完了する.大井町線では,平日の夜間帰宅時間帯の有料座席指定サービスを,2018年度冬に開始する.大井町線大井町から田園都市線長津田まで,19時30分から23時台の間に5本程度が急行列車として運転される予定.
東横線では,ラッシュ時の遅延回復に効果のあるデジタルATCの整備を2022年の供用開始に向け進める.田園都市線では,緊急安全総点検の結果を踏まえて,地下区間を中心に,健全性を高めるための大規模な設備更新を実施し,輸送障害の未然防止に取り組む.また輸送障害発生時の支障区間を最小限にするため,2020年度の完成を目標に,用賀—二子玉川間に折返し運転設備の増設工事を行なう.
ホームドア整備は,東横線・田園都市線・大井町線全64駅で進められているが,2018年度は田園都市線の8駅を含めた12駅で運用を開始し,2019年度までの整備完了を目指す.また,踏切の安全対策として,踏切内を立体的に検知できる3D式踏切障害物検知装置の設置を進め,大井町線2ヵ所,目黒線2ヵ所などに設置する.
渋谷駅では,6番出入口において地下2階から地上のスクランブル交差点付近につながるエレベータの運用を開始する.また,三軒茶屋駅,桜新町駅のエレベータ増設や宮前平駅,江田駅のエスカレータ整備を行なうほか,街の中心となるような駅を目指し,池上駅の駅舎改良工事および駅ビル開発,旗の台駅のホーム屋根などのリニューアルを実施する.
東急,2018年度の設備投資計画を発表
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