東京メトロ,2018年度の事業計画を発表

東京メトロ,丸ノ内線に新形車両2000系を導入

東京メトロでは,2018(平成30)年度の事業計画を発表した.
 2018(平成30)年度の設備投資額の合計は1880億円で,「安心の提供」として自然災害対策の推進,ホーム上の安全対策をはじめとする鉄道の安全・安定運行に向けた取組み,輸送サービスの改善およびお客様視点に立ったサービスの充実などの取組みを推進する.
 ホームドア整備について,渋谷駅を除く銀座線全駅への整備を完了する.また,東西線,千代田線,半蔵門線への設置工事を進めるとともに,日比谷線では設置に向けた詳細工程の検討を進める.
 新形車両については,丸ノ内線での導入を開始するとともに,日比谷線への積極的な導入を進めることに加え,導入を前倒しした半蔵門線についても,新形車両の設計に着手する.銀座線・丸ノ内線では,列車の走行安定性を高めるとともに,消費電力の削減など,環境負荷低減も図るため,標準電圧の600Vから750V化への準備工事を推進する.また,列車無線のデジタル空間波無線化による機能向上を推進し,有楽町線,南北線および副都心線において供用を開始する.走行安全性向上のため,車輪とレール間の潤滑最適化,PQモニタリング台車や走行状態監視装置による営業線での連続的・恒常的な脱線係数監視,文献調査および情報共有化などの取組みを継続して行なうとともに,さらなる安全性の向上を目指した新技術の開発を推進する.
 輸送サービスの改善では,銀座線において,遅延吸収能力の改善など,さらなる安定輸送の向上を図るため,浅草駅構内の折返し線整備を推進する.丸ノ内線では,分岐線と本線との6両編成列車直通運行に対応するため,方南町駅ホームの延伸工事を推進するほか,高い遅延回復効果などを得ることができる無線式列車制御(CBTC)システムの導入に向けた取組みを推進する.また,ダイヤ改正により,夕方・夜間のラッシュ時間帯の新宿駅止まり列車の一部荻窪方面への延長を検討する.
 東西線では,混雑緩和および乗降時間短縮による遅延防止を図るため,茅場町駅のホーム延伸,木場駅のホーム・コンコース拡幅および南砂町駅における線路・ホーム増設などを実施する.また,将来的な列車増発に向けて,飯田橋—九段下間における折返し線の整備を推進するほか,「オフピーク通勤(通学)」のさらなる推進を図るため,東西線にて実施している「早起きキャンペーン」を,「時差Biz」と連携しながら通年で継続実施するとともに,東西線以外への拡大などを検討する.
 千代田線では,混雑緩和や遅延防止を図るとともに北綾瀬駅—綾瀬駅間の利便性向上を図るため,北綾瀬駅のホーム延伸工事を完了させ,分岐線と本線との10両編成列車の直通運行を開始する.
 訪日外国人をはじめとするお客様対応の充実については,東京駅の旅客案内所新設のほか,タブレット端末で収集したサービスマネージャーや旅客案内所のご利用状況のデータ分析などにより,案内スキルの向上を図る.駅構内案内サインについても順次リニューアルを実施し,丸ノ内線,東西線,有楽町線および半蔵門線において完了(大規模改良工事駅を除く)させるほか,千代田線・副都心線において着手する.また,銀座線,丸ノ内線および日比谷線における車両内ディスプレイの3画面化や車両内無料Wi-Fiサービスの拡大など,駅構内・車両内での情報提供・案内機能を強化する.このほか,4ヵ国語(日・英・中・韓),駅ナンバリングなどの案内情報を充実させた自動旅客案内装置の全線導入に向けて,銀座線,丸ノ内線の導入を完了するとともに,東西線,有楽町線,南北線および副都心線への導入を開始する.
 東京都交通局と連携では,東京の地下鉄のサービス一体化を積極的に推進する.具体的には,両地下鉄共同で開発した旅行者向け券売機の導入や,九段下駅の乗換改善に向けた改良工事の実施,都営地下鉄との乗換駅における乗継ルートへのエレベーター整備を引き続き推進する.
 このほか,「成長への挑戦」として駅周辺の活性化などによる需要の創出,関連事業の拡大,海外鉄道事業の新たな展開および新技術の開発・導入などについても積極的に取組む.さらに,東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)として,その後の東京の発展への貢献も視野に,各種施策を精力的に進めていく.

写真:丸ノ内線に導入される2000系(東京メトロ提供)

掲載

鉄道ファン2018年10月号