JR東海では,在来線の運行管理システムの取替えにあわせて,列車案内などの機能強化を順次進めているが,今回,静岡地区の東海道本線(函南—新所原間)において,運行管理システムの取替えを行ない,発車標や自動放送による列車案内を充実させると発表した.またあわせて,列車運行を管理する指令員に対しての支援機能も追加する.
列車案内の充実については,函南駅から新所原駅のうち,ホームに発車標を設置している全11駅において,新たに乗車位置案内を表示して,編成両数により異なる乗車位置を事前に把握できるようにする.また,同区間の全駅で,新たに遅延情報の案内を行なうほか,列車が到着する直前以外にも放送を実施する.
運行を管理する指令員の支援機能については,これまで風や雨などによる運転規制の際に,指令員が規制区間内の信号機を赤信号に操作していたが,これを自動化することで,一連の対応をより迅速かつ正確に行なえるようにする.また,異常時における複数の列車の時刻変更を,一度に手配する機能を付加することで,対応の迅速化を図るほか,シミュレーション機能を付加することで,ダイヤが乱れた際の対応訓練が可能となり,指令員の対応能力の向上を図る.
今後は運行管理システムの取替えを,2017(平成29)年11月8日(水)に完了し,列車案内の充実化は,各駅の発車標・自動放送の改良にあわせて,11月22日(水)から順次開始する.さらに東海道本線に続き,関西本線,武豊線のシステム取替工事を進めており,2019年に取替えを完了し,順次案内情報を充実させる予定.
写真:ホームに設置している発車標のイメージ(JR東海のニュースリリースから)