阪堺電気軌道は,1001形「堺トラム」が2017年度「グッドデザイン賞」を受賞したと発表した.
1001形「堺トラム」は2013(平成25)年8月に営業運転を開始した低床車両で,現在は3編成が導入されている.審査員からは,地方都市の魅力を発信するために地域らしさを織り込んだ路面電車である.多くの都市交通車両がモダンな方向を目指す中で,既成車両を使いつつ,堺の偉人や工芸品を色彩や素材で取り入れた手法は新鮮.地元住民にとっては愛着の湧く車両となるだろうし,観光客誘致のツールとしても期待が持てる点,また,廃止が議論されていた路線を,攻めの方向で活性化しようと決断した会社の方針が共感を呼んで,今回の受賞となった.
写真:阪堺電気軌道1001形 松本洋一撮影 我孫子道車庫にて 2014-2-25(取材協力:阪堺電気軌道)