鉄道ファン2026年12月号(通巻788号)
『鉄道ファン』2026年12月号
2026年10月21日発売
特別定価1480円(税込)

名鉄瀬戸線で無線式新保安システム(仮称)の実証実験の実施

名古屋鉄道 4000系

写真:名古屋鉄道4000系  編集部撮影  尾張旭検車区にて  2008-8-24(取材協力:名古屋鉄道)

名古屋鉄道と三菱電機は,さらなる安全性の向上と将来の自動運転化に向けた基盤構築を目的に,瀬戸線において無線式新保安システム(仮称)の実証実験を実施すると発表した.

 名古屋鉄道では,既存の信号保安システム(M式ATS)の刷新を目指し,無線式列車制御システム(CBTC)をベースとした新システムの検討を進めている.新システムは既設の信号機の情報を無線で常時列車に通知し,その情報にもとづいて列車を制御して安全を担保する仕組み.
 従来のM式ATSが地上子により速度超過を検知して自動ブレーキを作動させるのに対し,新システムは信号機の情報を基に列車が減速パターンを作成して停車するなど,常に列車が安全に走行できる速度を把握することができる.
 列車の位置に関わらず情報を更新できるため,自動制御に必要な情報を常時受信可能にし,将来的な自動運転の実現に向けた基盤構築につなげることができる.

名鉄瀬戸線で無線式新保安システム(仮称)の実証実験の実施

▲新システムの概要

 実証実験は,2027(令和9)年1月20日(水)から2027(令和9)年3月上旬にかけて行なう.新システムが名古屋鉄道の運行形態に対応して適切に機能するか走行試験をとおして検証し,本格的な導入に向けた検討を進める.
 新システムを使用する車両と現行のM式ATSを使用する車両が同一線区において混在運転を行なうことの安全性・実用性を検証し,工事が完了した車両から段階的に新システムの運用を開始することで早期に安全性向上の効果を発揮できる仕組みづくりについても検証する.
 各社の役割として,名古屋鉄道は鉄道事業者として試験車両の運行や試験監修を担当し,実証結果を踏まえて自社線への導入を検討するとともに将来的な自動運転を視野に入れた必要機能の検討を進める.
 三菱電機は新システム全体の設計・構築や技術支援を実施し,実証で得られた技術的知見を基に保安装置の更新から自動運転の実現まで段階的なシステム導入を支援する一貫したソリューションの提供を目指す.

一部画像は名古屋鉄道提供

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