鉄道ファン2026年7月号(通巻783号)
『鉄道ファン』2026年7月号
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樽見鉄道,7月1日に運賃改定を実施

樽見鉄道,7月1日に運賃改定を実施

写真:樽見鉄道ハイモ330-700形  能登暁規撮影  本巣にて  2024-5-3

樽見鉄道は,国土交通省中部運輸局に申請していた鉄道事業の旅客運賃上限変更について,2026(令和8)年5月25日(月)付けで認可を受け,7月1日(水)に運賃改定を実施すると発表した.

 国土交通省中部運輸局への申請は3月に行なっており,改定による全体の平均改定率は16.3%となる.このうち,定期外は16.8%,通勤定期は16.3%,通学定期は13.7%となっている.
 普通旅客運賃(大人)の改定では,初乗りとなる3kmまでの区間は現行の190円から220円へ30円引き上げる.12kmを超え15kmまでの区間は540円(80円値上げ),24kmを超え27kmまでの区間は820円(70円値上げ)となり,大垣—樽見間などが該当する33kmを超え35kmまでの区間は1000円(70円値上げ)に変更する.なお,こども運賃は大人運賃の半額で,10円未満は切り上げとなる.
 定期旅客運賃についても,1ヵ月の通勤定期(1〜3km)は7980円から9240円に,1ヵ月の通学定期(1〜3km)は4560円から5280円などにそれぞれ引き上げる.
 樽見鉄道ではこれまで,従業員数を2006(平成18)年の貨物輸送廃止当時の約60名から徹底的な業務合理化によって現在は30名程へと削減し,各部門の連携や運転士不足に対応する相互勤務体制を構築して経営努力を重ねてきた.しかし,原材料費や人件費の高騰により施設更新には多額の費用が掛かることが予想されるなか,今後の施設更新や安全確保のために運賃改定を行なう.

樽見鉄道,7月1日に運賃改定を実施

写真:樽見鉄道ハイモ295-510形  能登暁規撮影  木知原—織部間にて  2013-3-13

 今回の改定にあわせて,各種施策やサービス向上の取組も発表した.コロナ禍以降,毎年企画乗車券として継続の見直しをかけてきた「通学12ヵ月定期乗車券」を,運賃改定を機に正式な定期乗車券の属性とし,新規の通学利用者も次年度以降安心して購入できる機会を提供する.
 列車の運行に突発的な影響をおよぼす信号故障を改善するため,電気施設における信号保安設備への投資を行なう.大垣—東大垣間を整備し,あわせて信号担当を常勤とする人員を見直すことで人件費の削減を図る計画で,工事費として約2億円を投じ,5年間の施工期間を経て2030(令和12)年に完成を予定している.
 沿線住民や観光客への取組として,沿線住民向けにはシニア向けの会員証登録による「1乗車均一運賃サービス」を次年度以降も継続し,高齢者の運転免許証自主返納支援などに活用する.観光客向けには,1日フリー乗車券に「お食事つき専用列車」や「オリジナル小説セット」などの付加価値を充実させた商品を提供する.大垣駅におけるJR東海道本線や養老鉄道線との乗換え移動距離の短縮や,各駅ホームの舗装など,利用しやすい環境づくりも行なう.
 なお,改定日である7月1日(水)以降を通用開始日とする定期乗車券であっても,2026(令和8)年6月30日(火)までに購入した場合は現行運賃で購入できる.定期乗車券の発売日は,新規で購入する場合は有効開始日の7日前,継続して購入する場合は有効期間開始の14日前からとなっている.
 詳しくは,樽見鉄道のページに掲載されている.

写真はすべてイメージです.

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