鉄道ファン2026年7月号(通巻783号)
『鉄道ファン』2026年7月号
2026年5月21日発売
特別定価1400円(税込)

2026年ブルーリボン賞・ローレル賞決定

京福電気鉄道モボ1形

写真:京福電気鉄道モボ1形  編集部撮影  西院車庫にて  2025-2-26(取材協力:京福電気鉄道)

鉄道友の会は,京福電気鉄道モボ1形を2026年のブルーリボン賞に,東武鉄道80000系と伊予鉄道7000系を2026年のローレル賞に選定したと発表した.

 京福電気鉄道モボ1形は,2025(令和7)年2月に営業運転を開始した,嵐電(嵐山本線・北野線)の新形路面電車である.「時代を越えるデザイン(Timeless Design)」をコンセプトに,伝統的なラウンドフォルムと近代的な要素を融合させた車体や,京紫色のアクセントを用いた広々とした車内空間を特徴としている.
 本形式は,今回の選考において会員投票による得票数が最も多かった車両である.さらに,吟味されたデザインコンセプトをはじめとして,薄型ガラス一体型LCD案内表示器を用いた多言語案内の導入や,座り心地を熟慮したバケットシートの採用など,各所が細部まで作り込まれている点が「完成度の高い秀逸な車両」であると極めて高く評価され,ブルーリボン賞に選定された.

東武鉄道80000系

写真:東武鉄道80000系  南栗橋車両管区七光台支所にて  2025-2-10(取材協力:東武鉄道)

 東武鉄道80000系は,東武アーバンパークラインに導入された新形車両である.子育て世代の家族の快適な利用や,従来の6両から5両編成化することによる省エネルギー化などをコンセプトに開発された.
 選定にあたっては,子どもでも展望を楽しめるよう前面非常扉や運転室仕切りの窓を低くした構造,全車両へのフリースペース設置など,沿線利用者にきめ細かく配慮した車内設備が評価された.
 あわせて,フルSiC VVVFインバータや車上バッテリーシステムの搭載による消費電力低減に加え,リアルタイムデータを蓄積・分析するシステムや,施設モニタリングシステム(みまモニ)といった,省エネや保守支援のための新技術を積極的に採用している点も高く評価された.

伊予鉄道7000系

写真:伊予鉄道7000系  松本洋一撮影  古町車庫にて  2025-2-21(取材協力:伊予鉄道)

 伊予鉄道7000系は,同社の郊外電車として67年ぶりに導入された,完全新設計の3両編成の車両である.未来型の流線型フォルムや,愛媛らしさを表現したオレンジ色のカラーリング,バリアフリー設備の充実,脱炭素化に向けた省エネルギー性能の向上を特徴とする.
 本形式は,シンプルながら未来志向のデザインの中に,大手民鉄の最新車両と同等の高度な機能を備えている点が評価された.加えて,急曲線通過を考慮した台車設計や,空転時の素早い対応を可能にするインバータと主電動機の配置,発電ブレーキ用チョッパ装置を備えた回生・発電併用ブレーキの採用など,線区の状況や独自の運行経験を的確に反映した仕様が「高く評価できるもの」として認められ,会員からの支持も考慮されてローレル賞に選定された.

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