鉄道ファン2026年7月号(通巻783号)
『鉄道ファン』2026年7月号
2026年5月21日発売
特別定価1400円(税込)

JR東日本×西武鉄道,2028年度に臨時直通列車の運行開始
〜2030年代前半に新秋津—秋津間の乗換通路整備へ〜

JR東日本×西武鉄道,2028年度に臨時直通列車の運行開始

▲直通運転に使用される新宿線観光特急のイメージ

JR東日本と西武鉄道は,JR武蔵野線—西武池袋線間の連絡線を活用した直通運転と,JR東日本新秋津駅から西武鉄道秋津駅までの乗換通路の整備により,「快適でシームレスな移動」と「沿線価値向上」を実現することについて合意したと発表した.

JR東日本×西武鉄道,2028年度に臨時直通列車の運行開始

▲検討中の直通運転の運行プラン

 今回の合意により,現在,JR新秋津駅から西武鉄道所沢駅の間にある,新造車両の搬入や西武鉄道多摩川線の車両検査時にのみ使用されている連絡線を新たなネットワークとして一般の営業列車用に開放し,新秋津駅構内と所沢駅を両社線の入口として,沿線の魅力的な観光地やイベント会場をダイレクトに結ぶことを目指す.
 直通運転に使用される車両は,西武鉄道10000系「ニューレッドアロー」をリニューアルした観光特急車両で,JR東日本の路線への乗入れに必要な改造を施して導入する予定.車内には一般席だけでなく,半個室やソファ席など,ゆったりとくつろげる特別感のある客室空間が創出される(鉄道ニュース4月22日掲載記事参照).
 運行開始は2028(令和10)年度を予定しており,西武線沿線の秩父エリアやベルーナドームと,JR線沿線の小田原・湘南エリア,房総エリア,新幹線接続,東京ディズニーリゾート®などを結ぶプランが検討されている.これにより,西武線の所沢以遠から熱海や勝浦,舞浜などへ乗換なしでの移動が可能となり,移動時間そのものを楽しめるサービスが実現する.

JR東日本×西武鉄道,2028年度に臨時直通列車の運行開始

▲新秋津駅—秋津駅間の乗換通路イメージ(「地理院地図(淡色地図)」(国土地理院)を加工して作成)

 JR武蔵野線の新秋津駅と西武池袋線の秋津駅の乗換環境の大幅な改善にも着手する.現在,両駅の改札間は約400m離れており,ホームからの移動距離を含めると総移動距離は約600m,所要時間は8分程度を要している.とくに朝夕の通勤・通学時間帯には,歩車分離されていない一般道路を多くの乗換え客が行き交う状態となっており,安全性や利便性の観点から長年にわたって課題となっていた.
 今回の合意により,両社はそれぞれの所有地を活用し,新秋津駅と秋津駅を結ぶ「全天候形のバリアフリールート(乗換通路)」の整備について,2030年代前半の供用開始を目指して今後関係者を交えた検討を進める.これにより,雨などに濡れることなく,安全かつスムーズな乗換が可能となる.
 このほか両社では,乗換改善による利便性向上にとどまらず,両駅関連エリアの魅力発掘による地域活性化にも共同で取り組んでいくとしている.

画像はすべてJR東日本提供

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