鉄道ファン2026年4月号(通巻780号)
『鉄道ファン』2026年4月号
2026年2月19日発売
定価1300円(税込)

青い森鉄道,3月14日に運賃改定を実施

青い森鉄道 青い森703系

青い森鉄道は,国土交通省東北運輸局から鉄道旅客運賃の上限変更認可を受けたことにともない,2026(令和8)年3月14日(土)に運賃改定を実施すると発表した.
 今回の改定の背景には,物価高騰やエネルギー価格の上昇に加え,少子高齢化による沿線人口の減少といった極めて厳しい経営環境がある.2017(平成29)年度から2ヵ年で鉄道事業単独の黒字を計上し自力での収支均衡に目途を立てていたが,新型コロナウイルス感染症の影響により旅客運輸収入が激減した.
 現在はコロナ禍前の9割程度まで回復しているものの,公共交通機関としての使命を安定的かつ継続的に果たすためには,現行の運賃水準の維持は困難であると判断した.
 改定率については,普通運賃で17.06%の引き上げを行ない,距離に応じて30円から530円の値上げを実施する.通勤定期についても普通運賃の値上げ幅にあわせた改定を行なうが,営業キロ91km以上は均一運賃とし,101km以上では値下げすることで,遠距離利用者の負担軽減と利用促進を図る.
 一方で,通学定期については子育て世代の家計負担に配慮し,現行運賃のまま据え置く.あわせて,JR東日本やIGRいわて銀河鉄道との跨ぎ区間に適用されていた乗継割引運賃を廃止し,「青い森ワンデーパス」などの企画乗車券やシニア寿定期券についても発売額を改定する.
 運賃改定による増収分は,国鉄時代から引き継がれたレールや電化柱の更新,指令システムの更新といった安全対策のほか,車両内への防犯カメラ設置などの設備投資に充てられる.
 利用者サービスの向上策として,2026(令和8)年度末までにクレジットカードやQRコード決済に対応した「キャッシュレス・定期券発行対応の自動券売機」を導入するほか,2027(令和9)年度にはリアルタイム列車運行情報のリニューアルを予定している.
 改定後の主要区間の運賃(大人)については,青森—浅虫温泉間が540円,青森—八戸間が2700円となる.また,遠距離値下げが適用される青森—目時間の通勤定期(1ヵ月)は,現行の9万9080円から8万3500円へと引き下げる.
 詳しくは,青い森鉄道WEBサイトに掲載されている.

写真:青い森703系  編集部撮影  2014-1-29(取材協力:青い森鉄道)
写真はイメージです.

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