写真:岡山電気軌道9200形「MOMO」 編集部撮影 東山車庫にて 2002-5-25(取材協力:岡山電気軌道)
岡山市は,中心市街地の回遊性向上と都心活性化を目的とした路面電車の延伸環状化プロジェクト「ハレノワ線(仮称)」の事業計画案をまとめたと発表した.
これは,運行事業者である岡山電気軌道と事業実施について合意に至ったもので,2029(令和11)年度中の運行開始を目指して協力して事業を進める.
本事業は,岡山駅前エリアと岡山芸術創造劇場「ハレノワ」が位置する表町千日前エリアのにぎわいを結ぶ公共交通として,中心市街地の活性化を図るもの.既存の清輝橋線の大雲寺前電停からハレノワ前を経て東山本線の西大寺町電停間に至る約0.6kmの軌道を新設し,単線左回りのルートを整備する.この区間には一部サイドリザベーション方式を採用し,「ハレノワ前電停」を新設する計画となっている.
運行頻度はピーク時に毎時3本以上を確保し,1日あたり約700名の乗降利用者を見込んでいる.概算事業費は約27.4億円にのぼり,これには軌道や道路の設計費,軌道整備,道路改良などが含まれる.また,2029(令和9年)3月完成予定の岡山駅前広場への乗り入れ整備とあわせることで,路面電車の利便性を一層高め,駅前エリアに集中するにぎわいを都心全体へ波及させる狙いがある.
岡山電気軌道の路面電車利用者数については近年横ばいとなっており,利用者がコロナ禍前の85%に留まり営業赤字が継続している.また,車両の半数が製造から40年を超えるなど厳しい状況にあるとし,事業者が新たな設備投資を行なうことが困難であるため,市は「みなし上下分離方式」を採用した支援スキームを採用する.
整備費については,国の補助制度の改正による補助率かさ上げ(1/3→1/2)を活用し,国と市がそれぞれ1/2ずつ負担する.運行開始後の維持管理に関しても,市が施設を所有しているとみなして,ハレノワ線の維持管理費(年約800万円)や新設区間の固定資産税相当額(年約500万円)を市が負担する.さらに,営業収支への対応として,赤字が発生した場合はその50%を市が支援し,黒字となった場合にはその50%を市へ納付する制度も導入される.
岡山市は2026(令和8)年度の当初予算に調査設計費を計上し,事業を本格化させる.2026(令和8)年度に調査設計と特許申請を行ない,2027(令和9年)度から2028(令和10年)度にかけて工事施行認可申請と軌道・道路の工事を実施する予定.
一部画像は,岡山市の広報連絡資料から











