▲エクステリア
JR東海は,中央本線の特急“しなの”に使用されている383系の取替を見据え,製作を進めている新形特急車両「385系」の量産先行車(8両1編成)のデザインとシンボルマークを決定したと発表した.
デザインコンセプトは,信濃・木曽・美濃地区の「豊かな自然と文化の調和」とする.エクステリアは「アルプスを翔ける爽風(そうふう)」をテーマに,山並みを颯爽と駆け抜けていく風をイメージした外観とする.両先頭車には前面展望を取り入れることで,四季折々の自然景観に恵まれた中央本線の旅を演出する.
▲シンボルマークとシンボルマークの配置箇所の例
車両に配置されるシンボルマークは,沿線の森林を緑のグラデーションで,針葉樹を3つのラインで表現しており,オレンジのカーブによって国内最速で曲線を走行するスピード感を象徴している.シンボルマークは,8両のうち1・3・6・8号車の各2ヵ所ずつ(計8ヵ所)に掲出される.
▲グリーン車のインテリアイメージ
インテリアには,内装材に縦のラインや木目調を多用することで,木曽地域にゆかりのある「木曽五木」のイメージを演出する.グリーン車は「優雅なプライベート感」をテーマに,同社の在来線では初となるバックシェル式の3列シートを採用した.座席の色彩は「北アルプスの朝焼け」や長野県花の「リンドウ」をモチーフとし,壁面の装飾には岐阜県の伝統工芸品である「美濃焼」を取り入れて重厚感のある空間とする.
▲普通車のインテリアイメージ
普通車は「自然の心地よさ」をテーマに,木曽の森林を表現した座席と爽やかで明るい色彩の室内デザインを採用する.
設備面では,グリーン車・普通車ともに全座席にコンセントが設置されるほか,荷棚はスペースを拡大し,新幹線再生アルミを使用する.
量産先行車は2026(令和8)年春ごろに完成し,次世代振子制御技術などの確認を目的とした走行試験を実施する予定.量産車については,2029(令和11)年度ごろの営業開始を目指す.
画像はすべてJR東海ニュースリリースから













